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用語解説 

シナジー

概要

 シナジーとは企業間の提携や合併・買収によって生じる相乗効果のことである。「シナジー効果」とも呼ばれる。

 イゴール・アンゾフが1979年、著書「戦略経営論(Strategic Management)」の中で、多角化戦略について触れたことにより、この概念が広く使われるようになった。彼は、企業は多角化を行う際には新規参入する市場と既存製品の関連性による相乗効果を考慮すべきと主張し、当該効果を「シナジー」という単語を用いて説明している。

 本来は、ある要素が他と合わさることによって、単体で想定される以上の結果を上げることを指し、筋肉の協働作用や、薬品の相乗作用も含まれる。

種類

 アンゾフは上記の著書の中で、シナジーを「販売シナジー」「生産シナジー」「投資シナジー」「経営シナジー」に分けた。

 販売シナジーとは、販売活動に関連した相乗効果のことである。流通経路、物流、ブランドや企業イメージの相互活用が挙げられる。

 生産シナジーとは、生産活動に関連した相乗効果のことである。共通の生産設備や生産要員の利用、原材料の大量購入や間接費の分散を行うことによる生産コストの低下が挙げられる。

 投資シナジーとは、投資活動に関連した相乗効果のことである。共通の工場や設備の利用、研究開発成果の利用等が挙げられる。

 経営シナジーとは、経営面に関連した相乗効果のことである。経営ノウハウや問題解決技法の共有が挙げられる。

 上記はいずれもより良い効果をもたらす相乗効果を挙げているが、シナジーには単体よりも悪い結果をもたらす相乗効果も存在する。これを「アナジー」ともいう。事業間・企業間の連携、多角化などの政策がマイナスに働く作用であり、既存の顧客離れや、意思決定スピードの低下、事業ごとの評価基準が異なることによる混乱や社員の不公平感が発生する事象が該当する。

シーン

 多角化戦略を論じる際、既存事業とのシナジーを考えることは有用である。水平的多角化(関連商品ラインを多角化する戦略)では販売シナジー効果が、同心円的多角化(既存の生産技術、市場いずれかに関連がある分野での多角化)では、販売シナジー・生産シナジー効果のいずれかを得られる。

 シナジー効果がおそらく得られないであろう戦略としては、コングロマリット的多角化が挙げられる。これは既存の技術や製品にとらわれることなく、高い成長性が見込まれる分野に積極的に参画していくものである。相乗効果こそ得られないが、高い成長性が期待できる市場であればリスク分散になる。

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