ルーター
概要
ルーターは、コンピューターネットワークにおける、2つ以上の複数ネットワーク間をつなぐための中継・転送を行う通信機器である。ルーターを利用することで、ひとつのインターネット回線を複数のコンピュータで共用することが可能となる。通信事業者、企業、個人(消費者)間のネットワークでは、多くのルーターで接続されている。 通信ネットワークは、TCP/IPという通信プロトコル(通信規約や通信手順)に則ってデータ通信が行われる。ルーターは、通信プロトコルの下位の物理層、データリンク層、ネットワーク層のデータを転送するためのベース機能やルート選択機能の役割を持つことで、正確で高速にデータ通信が行われている。
シーン
自宅でパソコンをインターネットに接続する時に、最初にモデムに接続して、次にブロードバンドルーターに接続して利用するケースも増えている(ネットワーク機器によっては、モデムとルーターと無線LAN機能が1台で兼用できるものもある)これは、自宅内において複数のパソコンや、Wi-Fi機器を接続していわゆる家庭内のLAN環境を構築していることになる。 ブロードバンドルーターに接続すると、プロバイダ設定(ID、パスワード)がルーターに登録されているので、LANケーブルや無線LANで接続すると、プロバイダ設定をせずにインターネットが利用できる。
種類
大きな区分けでとしての種類は、コアルーター、エッジルーター、ブロードバンドルーターの3種類がある。 コアルーターは、主要拠点間を繋ぐ主に通信事業者 (ISP)が、大規模ネットワークを構築する際に使用する。通信事業者(ISP)間を相互接続するので、データ転送・中継機器として、高性能・信頼性が求められている。 エッジルーターは、主に企業で使用される機器で、企業の拠点内のネットワークと外部のWAN回線に接続する機器として使用されている。センタールーターという呼び方をされる場合がある。 ブロードバンドルーターは、主に個人や小規模企業向けで、光ファイバーやADSLなどの機器をインターネット回線に接続する際に使用する。
歴史
インターネットが利用され始めた頃は、主に通信事業者 (ISP)、企業向け機器としての利用が多く、個人向けには馴染みがない機器とされていた。 近年では、駅やコンビニなどで利用可能なWi-Fi無線通信には、無線LANルーターが利用されているので、身近な機器となっている。Wi-Fi無線通信が可能な端末機器(パソコン、スマートフォン、タブレット、ゲーム機器など)が増えたことで、無線LANルーターの利用が今後も増えることが予想される。