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用語解説 

コアビジネス

概要

 コアビジネスとは企業にとって中核となる事業のことである。コア・コンピタンスを持っている分野のように説明される場合も多いが、必ずしも競合他社に比べ優位に立つ技能を有する事業を指すわけではない。強みではなく、あくまで中核事業を指す。

 なお、コア・コンピタンスとは「競合他社を圧倒的に上回る能力」「顧客に特定の利益をもたらす技術、スキル、ノウハウの集合体」を指す。ゲイリー・ハメルとプラハラードが著書の中で触れ、広く使用されるようになった。

シーン

 コアビジネスへの過度の集中は、結果として企業の視野を狭めやすい。不況時には人員の減少を行うことでコスト削減を図り、周辺事業は安価な外部会社に委託し、経営資源をコアビジネスのみに集中させようという戦略をとる企業が増える。

 しかし、この戦略に上記のハメルとプラハードは否定的である。その理由を、コアビジネスへの固執は自社のビジネスチャンスの範囲を狭め、新たな競争の場を作るチャンスを自ら潰してしまうためと述べている。不況時こそコアビジネスを中心に多角化を行い、優れた実践例を他事業部に活かすことが多角化戦略では重要と説いている。

歴史

 コアビジネスは、事業の外部委託が進む中で生まれた概念である。1980年代から、欧米ではアウトソーシング事業が活発になった。経営資源の減少への対抗策として、優秀な人材や新規事業の創出のための資金を、中核事業に集め、それ以外の事業や業務を外部に委託する動きが出てきた。

 その中でよく議論された事項が、委託可能な事業と中核事業の見極めであり、「コアビジネス」という用語もその中で誕生した。その後、企業が多角化を進める際に基盤とする中核事業を明確にする場面でも使用されるようになった。

 日本では、コアビジネスと周辺業務の明確化やアウトソーシングは、欧米ほど進んでいない。確かに業務の複雑化や業務量の増加に伴い、コアビジネス以外の業務を外部委託する動きが見られた。特に情報機器の導入などは、2000年代早くから外部会社に委託されており、近年では顧客からの電話受付をコールセンター会社に委託する企業が増加している。

 しかし、業務内容が標準化され、事業部ごとに切り離しが可能な欧米の形態とは異なり、従来業務を標準化する必要がなかったため、周辺業務もコアビジネスに合わせて会社独自に調整されていることが多いため、切り離しが難しい。さらにコアビジネス担当社員と周辺業務と担当社員が明確に分かれていない場合もある。

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