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用語解説 

コンセプトショップ

概要

 コンセプトショップとは、企業の主張やメッセージ、感性や哲学といったものをひとつのコンセプトにまとめ商品、ディスプレイなどを選択、陳列した店舗のことである。たとえば、服なら服、菓子なら菓子といった各分類の商品だけを専門に取り扱うのではなく、「旅をしたくなる」「男性が好む女性のライフスタイル」など店舗にひとつのコンセプトを設け、それに合わせた商品やディスプレイを展開する店舗である。

メリット

 コンセプトショップを展開するメリットは、自社の打ち出すコンセプトを顧客に五感を通じてダイレクトに伝えることができる点であり、その店舗ひとつで、自社のブランドの特色や強みを理解してもらえることである。加えて、それまで自社のひとつの商品しか購入していなかった顧客が、同じコンセプトの元に作られたほかの商品やサービスに触れることにより、他の商品やサービスも購入することにつながることがある。

 そのほか、自社の商品を、単に価格が安い、他社には使える商品がないなどの消極的理由や価格的理由で購入していた顧客が、自社のコンセプトショップを訪れることにより、自社が商品を通じて顧客に訴えたい想いや概念に触れられるため、顧客ロイヤリティ(自社に対して愛着のある顧客のこと)の向上につながる機会にもなる。

デメリット

 コンセプトショップを展開するデメリットとしては、ターゲットとなる顧客層が狭くなりがちな点が挙げられる。しかし顧客層を広めに策定すると個性が打ち出せず、従来と変わらない形態となってしまうため、顧客層の設定が難しい店舗だ。

気を付けるべき点

 コンセプトショップを展開する上で気をつける点は、あくまで顧客にコンセプトを伝えることを目的とした店舗であるということに留意すべきである。コンセプトショップの目的は、企業の概念やブランドの方向性を伝え、顧客に価格や機能、デザインなど個々の魅力だけではなく、企業全体の想いを理解してもらうことである。その理解によって、今後の購入や顧客ロイヤリティの向上につなげることが最終目的だ。「顧客にその場で商品を購入してもらうこと」といった販売目的と共存させてはいけない。コンセプトショップはあくまでコンセプトを伝える場とし、販売は、販売で別に店舗を設けたり、ネットショプを開業したりするもひとつの策である。

種類

 コンセプトショップの中には、雑貨や服などの販売とカフェなどの飲食エリアを併設して、飲食を含めたライフスタイルによってコンセプトを打ち出す店舗もある。そのほか、新施策や新商品の打ち出しや販売を試験的に行う店舗などもある。

派生

 類似の言葉にフラッグシップショップという言葉があり、これはその企業やブランドの店舗の中でもその企業を象徴するような中心的店舗という意味である。そのほか類似の言葉で、特定の商品の宣伝やブランドの認知度向上を目的とした期間限定の店舗であるポップアップショップというものなどがある。

歴史

 コンセプトショップは、主にアパレル業界、小売業界から誕生した店舗形態である。ライバル店舗の増加や長引く不況に伴う消費者の購買意欲減少により、従来通りに物品やサービスを提供するだけでは売上が頭打ちになってきた。さらにインターネット販売の隆盛により、消費者が店頭まで足を運ぶ必要性が薄れてきたため、販売側は「物品」「サービス」単体の販売を超えて、「価値観」「空間」を提供する戦略へと徐々に移行するようになった。その一環として生まれたのが、コンセプトショップである。

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