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2022.03.31 (Thu)

建設業界の課題とその対処法(第6回)

建設業特有の長時間労働は「議事録」で効率化しよう

 人手不足により、長時間労働が常態化している建設業界では、業務効率化が喫緊の課題となっています。この問題を解消するためには、デジタル技術の積極的な活用が望まれますが、現場の業務だけでなく、事務所での小さな事務作業においても、デジタル化による業務改善ポイントは存在します。今回はその1つとして「会議の議事録作成」に着手するメリットを紹介します。

建設業の仕事は現場だけじゃない

 建設業界は慢性的な人手不足に悩まされています。従業員を思うように増やせず、時間外労働が常態化しているのが状況もあります。国土交通省が発表したデータでも、建設業の労働時間は、全産業平均に対して、年間300時間以上多いとされています。

 建設業で長時間労働が発生してしまう原因は、人手不足以外にもいくつか考えられます。たとえば、従業員が現場作業を終えた後で事務所に戻り、事務処理を行うことで、業務に余計な時間が掛かってしまう、というケースです。ここでいう事務処理には、オフィスにおけるプロジェクトの提案・入札、受注・契約、設計、予算作成、工程管理などが含まれます。

 これらに加えて、関係者との会議や調整、書類作成業務も存在します。建設業ではISO(国際標準化機構)認証の取得やリスクマネジメントの観点から、施主や関連会社と頻繁に会議を重ねるため、必然的に議事録作成業務が発生します。日中に実施した打合せの議事録を、残業して作成するケースも少なくありません。

 長時間労働は政府からも問題視されています。2019年からは「働き方改革関連法案」が施行され、長時間労働の是正、同一労働同一賃金、柔軟な働き方の実現、ダイバーシティの推進、賃金引き上げ、労働生産性の向上などが定められました。建設業は労働環境の改善に時間が必要と判断されたため、同法の適用は2024年となっています。あと1年と少しの間で準備を整える必要があります。

建設業界で繰り返される「会議の議事録作成」を効率化しよう

 こういった状況の中で、建設業の労働環境の改善にさまざまなデジタルツールが活用されています。その1つが、導入にかかる期間やコストの負担が小さく、身近なところから業務効率を改善できる「会議録(議事録)作成支援システム」です。

 先述した通り、建設業界では施主や関連会社との会議が多く、後の工程において活用する資料作成には議事録が欠かせません。特に建設物の品質を維持・管理したり、施主の要望を満たす際には、正確な内容が記載された議事録の作成が求められます。

 しかし、議事録は会議中のメモや録音データから作成するため、時間を取られているのが実情です。たとえば、約20分の音声データの文字起こしをして要点をまとめるためには、音源の数倍の時間がかかることもあります。

 このような業務において、AIによる音声認識機能を備えている会議録作成システムであれば、文字起こしは非常に容易になります。

 音声認識による文字起こしの技術は進化しており、音声データの認識率が高い点はもちろん、会話中の不要な言葉を自動的に削減する機能を備えているものもあります。テキスト化されたデータを後から直す手間が省けるため、議事録作成にかかる時間も大幅に削減できます。

議事録作成の時間が月約200時間から約100時間に!

 最近では、建設・不動産業界に特化した会議録作成システムも登場しています。中には、議事録作成にかかる時間を従来の半分程度(約200時間/月→約100時間/月)削減できた事例もあります。

 音声認識には、業界特有の言葉がうまく認識できないという課題がありますが、建設業界に適したシステムを活用することで、テキストの手直しの時間が減らせます。

 大掛かりなシステムを導入するとなると、既存のシステムとの調整や業務プロセスの変更など乗り越えるべき課題がたくさん出てきます。しかし、会議録作成システムのように、業務の一部を最新技術で効率化するのであれば、変更は容易です。

 こうしたデジタルツールの導入は、働き方改革に対応するだけではなく、今後担い手が減っていく建設業界の労務課題の解決にも役立ちます。働き手不足や長時間労働に悩んでいる建設会社は、こうしたツールによって身近な業務から効率化をしていくことが、日々の業務の助けとなるでしょう。

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