2022.3.31 (Thu)

自治体を悩ませる業務課題とは(第9回)

自治体向け/BPOは業務委託と何が違うのか?

このエントリーをはてなブックマークに追加
Evernoteに保存
印刷

 2021年9月に国がデジタル庁を設立したことで、自治体の情報政策の企画や立案を担う情報政策課の存在はますます重要になっています。しかし実際の現場は、デジタル機器の管理業務に追われ、本来行うべき業務ができていないというケースもあるでしょう。

 そんな時に頼りになるのが、業務を外部企業に委託する「BPO」(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)です。今回は自治体におけるBPOの活用例を紹介します。

そもそもBPOとは?業務委託とは何が違うのか?

 BPOは、業務を外部委託するという点では、一般的なアウトソーシングや業務委託と似ていますが、厳密にいえば異なります。BPOとは、業務のプロセスをまるごと外部の事業者に委託するスタイルのこと。データ入力だけ、電話代行だけといったように“業務の一部分”を切り出して委託するのではなく、コールセンター業務や、情報システム支援業務など、プロセス全体を委託する枠組みである点が特徴です。

 加えて、BPOは知見やノウハウ、設備を備えた専門業者に業務を委託するという点も特徴です。外部のスペシャリストが高度な専門知識を投入しつつ、体制や仕組みの構築を行うため、組織内の人材だけでは見えなかった課題が見つかり、業務改善につなげることも可能になります。

 情シス支援分野のBPOでよく委託されているのが、組織内外に対するヘルプデスク業務や、デジタル機器の故障対応業務、データセンター業務、システム運用業務などで、これらの業務を組み合わせて発注することも可能です。BPOをうまく活用すれば、多忙なIT領域職員の負担を大幅に軽減することができ、自治体職員は、より高度なコア業務に専念できるようになるでしょう。

BPOするだけで災害対策がクリアできる!?

 BPOのメリットは、委託する業務内容によって変わります。どのようなメリットがあるのか、もうすこし具体的なケースで見てみましょう。

 たとえばデータセンター業務をBPOで委託した場合、外部のスペシャリストによる専門知見により、セキュリティの向上が期待できます。業務で使用するデータは、地震や大雨などの災害に強いデータセンターで管理されるため、データ消失の危険が抑えられ、BCP(事業継続計画)対策にもつながります。

 ITサポート業務をBPOで委託する場合は、ネットワーク構成の管理が容易になるでしょう。ネットワークを管理するためには、どこにどのようなデジタル機器が何台あるのか、どのようなネットワーク構成で接続されているのかを把握することが欠かせませんが、BPOによって専門の事業者に委託することで詳細な調査が行われ、運用中も適切な管理の継続が期待できます。

 これら以外にも、BPOには「職員の休職、辞職、欠勤などのリスクを抱える必要がない」「教育コストやイニシャルコストが削減できる」「異動が多い自治体でも引継ぎを気にすることなく業務を遂行できる」といったメリットがあります。

Pマーク、ISMSはチェックしておきたい

 BPOにはこのようなメリットがある一方で、外部に業務のプロセスをまるごと委託するという仕組みの性質上、「組織内にノウハウが蓄積されない」というデメリットもあります。加えて、事業者を選定するときは、信頼に値するのかそうでないのかを見分ける必要があります。

 たとえば、その事業者が個人情報の取扱いが適切であるかを評価し、基準に適合した事業者であることを保証する「Pマーク」、または情報セキュリティマネジメントシステムの審査基準である「ISMS」を取得しているか否かはあらかじめチェックしておくべきでしょう。

 これからの自治体は、“行政のデジタル化”という大きなテーマを推進しつつも、普段の業務もつつがなくこなしていくという、難しいタスクを抱えることになりますが、BPOはそんな自治体の助けにきっとなることでしょう。

生産性向上と庁内システムの最適化をお手伝いします

【自治体向け】無料資料、事例紹介ページはこちら

このエントリーをはてなブックマークに追加
Evernoteに保存
印刷

「ビジネスの最適解」をお届けします 無料ダウンロード資料


メルマガ登録


経営力向上セミナー


「人材不足」を働き方改革で乗り越える


教育機関向け特集


自治体向け特集


イベント・セミナー情報


ICTコンサルティングセンタ

ページトップへ