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2022.03.25 (Fri)

小売業で広がるICT活用(第5回)

ソーシャルコマースとは?種類などについて解説

 FacebookやInstagramのショッピング機能など、近年はSNSとEC機能を融合させた「ソーシャルコマース」が注目を集めています。コンサルティング会社であるアクセンチュアのレポートでは、2021年のソーシャルコマース業界の市場規模は全世界で4920億ドル、2025年には1兆2320億ドルまで伸びると予測しています。ここではソーシャルコマースについて、概要や種類などをご紹介します。

ソーシャルコマースの概要

 これまでのマーケティングにおけるSNSの役割は、ECサイトへ消費者を流入させるための誘導ツールでした。そのためSNSを通じて自社のECサイトに消費者を誘導したり、SNS上で企業・商品情報を発信することで、認知度や理解度を向上させていました。

 しかし、「SNSで商品情報を発信してECサイトに誘導して購入する」という一連のステップがある中では、「買いたい」と思った消費者が、途中のステップで離脱してしまう可能性があります。

 そこで、途中のステップを省いて「SNSで見た商品をそこで購入できる」ようにしたのが、ソーシャルコマースです。ソーシャルコマースには、商品を販売しようとしている売り手にとっては、途中で離脱するステップを省くことで機会損失を減らすことができ、消費者である買い手にとっては「ほしい」と思ったものをすぐ購入できる特長があります。

 売り手と買い手の双方にメリットがあるソーシャルコマースは、インターネットを通じた新しい購買行動を生み出す可能性がある仕組みとして注目されています。

 ソーシャルコマースの種類について

CtoC型

 CtoCは「Consumer to Consumer」の略称であり、消費者同士の取引のことを表した言葉になります。フリマサービス「メルカリ」もCtoC型といえるでしょう。サービス提供企業が用意したプラットフォーム上で、売り手側が出品した個人所有物を買い手側が購入すれば取引が成立します。

 サービス提供企業の役割が、取引用のプラットフォームを用意するだけに留まっている点がCtoC型の特徴です。売り手・買い手同士では解決が困難なトラブルが発生した場合を除けば、基本的には取引に介入しません。

SNS・ソーシャルメディア型

 SNSを取引のプラットフォームとして商品を売買するタイプは「SNS・ソーシャルメディア型」になります。InstagramやFacebook、Pinterestなどが該当します。集客のみを目的としたSNSの場合は、SNS上で紹介された商品を消費者が購入したいと思っても、ECサイトを経由しなければなりません。興味のある商品を見つけた際に購入ページが掲載されていないと、購入を後回しにしてそのまま忘れる、といったことが起こる可能性もあります。

 しかし、SNS・ソーシャルメディア型はSNSにショッピング機能が備わっており、ページ遷移を増やすことなく購入できるため、損失機会を防ぐことが期待できます。

ユーザー参加型

 消費者が商品を購入するだけに留まらず、クラウドファンディングによる商品への投資などに参加するビジネスモデルを「ユーザー参加型」と言います。クラウドファンディングサイトのCAMPFIREなどが一例です。

レコメンド型

 Amazonのレコメンド機能のような、商品のレビューや口コミなどを参考にして購入するかどうかを判断するビジネスモデルを「レコメンド型」といいます。

共同購入型

 共同購入型は「グループ購入型」とも表され、「共同購入クーポンサービス」のことを示します。商品・サービスの割引クーポンなどを、指定された数の購入希望者が集まれば購入できる仕組みです。日本ではグルーポンが有名でしたが、2020年にサービス終了となりました。

まとめ

 ソーシャルコマースはSNSを活用した新たなマーケティング手法であり、導入のハードルの低さ、利便性の高さなどから、大きく注目を集めています。日本でもさまざまな種類のソーシャルコマースが登場しています。自社で商品・サービスの販売を行っている企業であれば、ソーシャルコマースの活用を検討するとよいでしょう。

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