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2022.03.25 (Fri)

小売業で広がるICT活用(第4回)

新しいショッピングスタイルとして注目を集めるバーチャルショップとは? メリットや事例を紹介

 新型コロナウイルス感染症の影響で、人混みを避ける人は多いのではないでしょうか。劇場やライブなど多くの人が集まるエンターテイメント業界では、売上の機会損失を防ぐために、オンライン配信などを実施しています。

 では、これまで実店舗で商品を販売してきたアパレル業界やコスメ業界はどうすればいいのでしょうか。ECサイトを充実させる手もありますが、ブランドイメージの伝達など、これまで店舗が担ってきた役割を十分に果たせないことも考えられます。

 この課題に対して、近年「バーチャルショップ」という新しいショッピングスタイルが確立されつつあります。バーチャルショップとは具体的にどのような内容なのでしょうか。ここでは、3D技術やAR、VRなどを使って出現させる仮想店舗をバーチャルショップとして取り上げ、紹介します。

バーチャルショップとは

 インターネットが全国的に普及した2000年頃から、日本でもオンラインでショッピングが可能なサービスが増えました。これらのサービスは、画像と商品説明、口コミなどの情報を見て購入する形式で、実店舗での購入とは異なる購入体験を提供するものでした。

 バーチャルショップは、実際の店内を歩くように商品を見て、選び、購入することができます。実店舗でのショッピングに近い購入体験を提供するサービスとして、注目を集めています。

バーチャルショップの魅力、メリット

 バーチャルショップの魅力のひとつとして、いつでも入店可能なことが挙げられます。実店舗を24時間365日営業することは簡単ではありません。バーチャルショップはオンライン上で展開する店舗のため、実店舗の営業時間外でも来店が可能です。また、販売スタッフや接客スタッフといった人員を配置する必要がないという特長もあります。

 バーチャルショップは、ECサイトよりもブランドイメージが伝えやすい点もメリットです。ECサイトでも画像やテキストでブランドイメージを訴求することはできますが、バーチャルショップであれば店構えや店舗レイアウト、陳列なども使ってブランドイメージを訴求できます。

バーチャルショップの事例

SHISEIDO VIRTUAL FLAGSHIP STORE

 資生堂はブランド旗艦店「SHISEIDO GLOBAL FLAGSHIP STORE」のグランドオープンにあわせて、バーチャルショップ「SHISEIDO VIRTUAL FLAGSHIP STORE」を公開しました。VRで店内を巡回でき、興味をもったコンテンツをクリックすれば、紹介コンテンツが閲覧できます。

ジェイアール京都伊勢丹 地下1階食料品フロア バーチャルショップ

 ジェイアール京都伊勢丹は、食料品フロアのバーチャルショップを公開しています。実際の店舗を撮影した写真画像を使い、360度見渡せるなど来店体験が味わえます。各店舗の商品はもちろん、ブランド紹介も閲覧できます。チャット機能でユーザーとコミュニケーションを取ることも可能です。

Yue

 ワコールは、自社ブランド「Yue(ユエ)」のバーチャルショップを公開しています。CGで制作された店内は実際の店舗より1.3倍広くすることで、ユーザーが見やすく、スマートフォンでも操作しやすい店舗づくりを実現しました。シーンに合わせてランジェリーと洋服の組み合わせを提案してくれるコーディネートルームも用意しています。

ETUDE Virtual Store

 アモーレパシフィックジャパンは、コスメブランド「エチュード」のバーチャルショップ「ETUDE Virtual Store」を公開しています。ふきだしをクリックすると、韓国の人気グループGolden Childのチェ・ボミンが説明してくれるなど、ユニークな仕掛けが用意されています。

まとめ

 バーチャルショップにはECサイトにはないメリットがあります。ユーザーは実際に買い物を体験したように感じられることで、ユーザーエクスペリエンスの向上も期待できるでしょう。自社の商品・サービスをオンラインで販売したいと考えている企業であれば、バーチャルショップの導入を検討する価値があるのではないでしょうか。

顧客分析で業務を変革するスマートストア実践例

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