2022.3.25 (Fri)

小売業で広がるICT活用(第3回)

デジタルサイネージのメリットや事例などを解説

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 近年、デジタルサイネージを活用したマーケティング施策が増えています。デジタルサイネージは人が多く集まる場所に設置されていることが多く、無意識のうちに、デジタルサイネージをきっかけにした購買活動を経験しているかもしれません。今回は、デジタルサイネージの概要や事例などを解説します。

デジタルサイネージとは?

 まず、デジタルサイネージとは一体何なのか、どのような仕組みなのかについて解説します。一般社団法人デジタルサイネージコンソーシアムによると、デジタルサイネージとは「屋外・店頭・公共空間・交通機関など、あらゆる場所で、ディスプレイなどの電子的な表示機器を使って情報を発信するメディア」としています。屋外や店頭などで情報を発信する場合、以前までは紙のポスターや看板などを活用していました。しかし情報更新の利便性といったメリットなどから、近年はデジタルサイネージへの注目が集まっています。

 デジタルサイネージの黎明期は、街角の大型ビジョンや駅の構内など、設置される場所は限定的でしたが、最近はスーパーマーケットやショッピングモール、病院、大学、ホテル、オフィスなどあらゆる場所に設置されています。

デジタルサイネージの仕組み

 デジタルサイネージで映像を表示させる仕組みは、「スタンドアロン型」と、「ネットワーク配信型」の2種類があります。

スタンドアロン型

 インターネットに接続することなく使用するタイプです。デジタルサイネージに表示させるコンテンツはUSBメモリやSDカードなどに保存して直接映し出すものや、パソコンやSTB(セットトップボックス)上で設定するものがあります。

 スタンドアロン型のメリットは、後述のネットワーク配信型と異なりネットワークを構築する必要がなく、本体さえあればすぐに活用できる手軽さです。配信コンテンツの変更は個別に行う必要があるため、利用するデジタルサイネージの台数が少ない、あるいはコンテンツの更新頻度がそれほど高くない場合に適したタイプといえるでしょう。

ネットワーク配信型

 デジタルサイネージをインターネット通信ができる状態に設定し、サーバーなどにアップロードしたコンテンツをインターネット経由で取得する仕組みです。ネットワーク配信型には、専用のサーバーを使用する「オンプレミス型」と、クラウドサーバーにコンテンツデータをアップロードして表示機器に映し出す「クラウド型」の2種類があります。また、ネットワーク配信型も各種設定にはパソコンあるいはSTBを使うものがあります。

 ネットワーク配信型のメリットは、複数台のデジタルサイネージに配信するコンテンツを一括で制御できる点です。更新したコンテンツは各デジタルサイネージへリアルタイムに送られるため、利用するデジタルサイネージの台数が多い、あるいはコンテンツの更新頻度が高い場合に適したタイプといえます。

デジタルサイネージを利用するメリット

多くの情報が発信できる

 デジタルサイネージは、複数の画像の切り替えや動画の配信ができるため、紙のポスターや看板と比較して発信できる情報量が多いという特徴があります。

状況に合わせたアプローチができる

 デジタルサイネージはコンテンツの差し替えが簡単に行えるため、時期や時間帯、天候など状況に合わせてコンテンツの内容を更新したり、設置場所に適したコンテンツを表示するなど、対応力が高いという強みがあります。

データ収集が可能なタイプがある

 デジタルサイネージの中には、タッチパネルを採用したものがあります。タッチパネルを使うことで、閲覧者は興味関心のある情報を選択できます。いつどこをタッチされたという情報をログとして取得できるため、マーケティングに活用可能なデータの収集も期待できます。

デジタルサイネージの活用事例

 出光興産株式会社は、社内コミュニケーションのツールとしてデジタルサイネージを活用しました。これまでは、さまざまな社内情報を社内ウェブサイトで配信していたものの、情報過多となり、必要な情報を認識してもらえない課題がありました。そこで重要な情報をデジタルサイネージで配信することにより、従業員が主体的に、かつコストをかけず情報を着実に伝えることに成功しました。導入後に行ったアンケートでは、出勤者の70~80%が、デジタルサイネージを見ているという結果になりました。

まとめ

 デジタルサイネージは適宜表示するコンテンツを変更できるという、紙のポスターや看板といった今までのメディアにはない強みを持っています。これからもデジタルサイネージの活用は増していくと予想されます。顧客や従業員に情報をどのように発信するか悩んでいるなら、デジタルサイネージを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

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