2022.3.4 (Fri)

ICTで製造業はどのように変わるのか(第9回)

製造業で注目を集めている「Anywhere Operations」とは?概要などについて解説

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 新型コロナウイルス感染症により、テレワークに移行した企業は少なくありません。最近は、あらゆる場所で作業が行えるテレワークをさらに進化させた概念として、「Anywhere Operation」が注目を集めつつあります。ここでは、アメリカのリサーチ&アドバイザリ企業であるGartnerが公開した資料「Top Strategic Tech Trends for 2021: Anywhere Operations」をもとに、Anywhere Operationの概要や製造業におけるAnywhere Operationの可能性や課題などについて触れていきます。

Anywhere Operationsとは

 Anywhere Operationsは、日本語に訳すと「場所を問わないオペレーション」となります。これまでもテレワークなど、場所を問わずに働ける環境はありました。Anywhere Operationsはさらに一歩進み、どこにいても顧客にアクセスでき、どこにいても従業員が業務を進めることができ、どこに対してもビジネスサービスを提供するという考え方で、とくに製造業をはじめとしたICTインフラの運用部門を有する業界の注目を集めています。

 スマートフォンなどのモバイル端末とリモートアクセスを導入することだけが、Anywhere Operationsではありません。Anywhere Operationsを実現するためには、テクノロジーやチーム構造、業務プロセス、各種ツールなど自社の状況を広範囲に見直し、顧客に通常時と変わらないソリューションを提供していくことが重要です。

Anywhere Operationsを構成する5つの要素

 Anywhere Operationsは、いくつかの要素によって構成されます。まず1つが「共同作業および生産性」です。これは、Office 365などのクラウドオフィスツールやZOOMなどのミーティングソリューション、デジタルホワイトボードなどが該当します。次が「安全なリモートアクセス」。こちらはパスワードを使わない多要素認証やゼロトラストセキュリティ、SASE(Secure Access Service Edge)といった情報セキュリティモデルなどが挙げられます。そのほか「クラウドおよびエッジインフラ」「デジタル体験の定量化」、「遠隔操作をサポートするための自動化」などもあります。

Anywhere Operations実現のための3原則

 Anywhere Operationsを実現するためには、3つの原則があります。1つ目は「デジタルファースト、リモートファーストであること」です。そのためには技術インフラや管理手法、セキュリティ、ガバナンスなどの変革が必要となります。2つ目は「デジタルで拡張された現実空間を用意する」、つまり実際に工場などの施設へなるべく行かなくても済むように、デジタル技術を活用することです。3つ目は「ビジネス能力の分散化」。業務を進めるにあたり必要な物理的、あるいは仮想的な環境を複数用意し、それぞれをシームレスにつなげていくことが必要です。

最後に

 これまで現場でしか対応できなかった業務も、RPAやAR/VR、AIやIoTを活用したファクトリーオートメーション(FA)などの発展により、さまざまな場所で行える可能性が高まりました。ガートナー社は、2023年までに40%の企業がリアルとバーチャルを融合させ、生産性向上と顧客満足向上を実現するであろうと述べています。Anywhere Operations実現に向けて、まずは自社の業務を見直してみてはいかがでしょうか。

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