NTT東日本社員が語る、ビジネス成功のヒント(第5回)

テレワークの課題を解決するクラウドVDI

posted by NTT東日本ビジネス開発本部 田辺

 みなさま、はじめまして。NTT東日本で「おまかせクラウドVDI」を担当している田辺です。今回は、テレワークのことについて、紹介したいと思います。

おまかせクラウドVDIは、2023年6月30日をもって、新規販売を終了しました。
サービス終了は、2024年3月31日となります。

2023年7月1日以降は、クラウド導入・運用サービスにて、同様のサービスを提供します。

1.テレワークとは

 厚生労働省によりますと、テレワークとは、「ICT(情報通信技術)を活用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」です。
https://work-holiday.mhlw.go.jp/telework/

 近年働き方改革や新型コロナウイルスの感染拡大予防のために、多くの企業がテレワークを導入しました。テレワークを実現する上でICTの活用が欠かせません。ただ、2020年4月の緊急事態宣言をきっかけに、急いでテレワーク導入した企業のなかには、十分なICT環境の準備が整わないままテレワークを始めた方もいることでしょう。

 新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着いてきているいまだからこそ(2021年10月25日時点)、ご利用のテレワーク環境を見直してみることをお薦めします。

2.よくあるテレワークの悩み

パーソル総合研究所︓パーソル総合研究所 「第五回・新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」(2021)よりテレワークを行わない理由

 上記のグラフより、テレワークを実施していない理由として挙げられている点として、テレワークのICT環境の整備がされていない、という悩みが徐々に減ってきているものの3番目に多くなっています。

 また、国土交通省の令和2年度テレワーク人口実態調査結果によると、テレワークを実施して悪かった点として、コミュニケーションに関する問題についで、インターネット接続に関する問題や、テレワークをするための機器やソフトウェアの問題といったICTに関する問題を指摘する声が多くありました。

3.テレワークを実現するICT環境の種類と特長

3.1. リモートアクセス型サービス

テレワークのICT環境:リモートアクセス型サービス

 テレワークのICT環境には、大きく3つあります。1つ目は、リモートアクセス型サービス(インターネットVPN)です。これは、テレワーク環境のある自宅などから会社のネットワークに暗号化された通信で接続し、社内ネットワークにつながっている業務サーバやファイルサーバにアクセスするものです。この場合、持ち出した手元のパソコンに業務データなどの情報をダウンロードでき、保存ができてしまうため、情報の不正持ち出しや端末紛失による情報漏洩といったセキュリティ面でのリスクがあります。また社内ネットワークに接続するルータに多くの社員が接続すると、通信が遅くなったり、切断されたりします。つまり、多くの社員が接続することでネットワークの帯域が圧迫されることになります。さらに自宅から接続しているPCがマルウェアに感染していた場合、社内にマルウェアの感染が広がる可能性もあります。

3.2. リモートデスクトップ型サービス

テレワークのICT環境:リモートデスクトップ型サービス

 2つ目は、リモートデスクトップ型のサービスです。こちらは、社内のPCの画面だけを自宅のPCに転送し、遠隔から社内のPCを操作する使い方です。この場合、自宅で使っているPCには、業務データなどの情報を社内のPCから取り出せないため、情報漏洩のリスクは低くなり、セキュリティ面のメリットとなります。一方、社内のPCが故障や停電などによりダウンすると使えなくなるため、オフィスに行き物理的に起動する操作が必要になるのが問題となります。ほかにもリモートアクセス型と同様にネットワークの帯域がボトルネックになってきます。

 テレワークのICT環境で困っている方の多くは、これら2つの方法を利用されている方が多いのではないでしょうか。

3.3. クラウド型仮想デスクトップサービス

テレワークのICT環境:クラウド型仮想デスクトップサービス

 セキュリティ面の問題やネットワーク帯域のボトルネックの問題を解決するための方法として、「クラウド型仮想デスクトップサービス(クラウドVDI)」があります。「クラウドVDI」とは、クラウドの中に仮想的なPCがあり、インターネットにつながった自宅のPCから、クラウドのPCの画面を見ながら遠隔操作を行うサービスです。そのため、クラウドVDIの中で扱っているファイルを自宅のPCにダウンロードできないため、情報の不正持ち出しや端末紛失による情報漏洩のリスクが低くなります。また、仮に自宅のPCがマルウェア等に感染していたとしても、クラウドの仮想的なPCとは別環境であるため、マルウェアの感染をクラウド内や社内に広げてしまう問題もありません。またクラウドと社内ネットワークをVPNによりサイト間接続しておくことにより、クラウドの環境から社内ネットワークに安全にアクセスすることが可能になります。

 先の2つの方法で問題となったネットワークの帯域も、クラウドVDIではクラウド事業者が大容量回線を用意しているので、ストレスなく快適に使えるようになります。

4.クラウドサービスの利用は安全なの?クラウドVDIの構築や運用はどうする?

 セキュリティ面の問題やネットワーク帯域の問題を解決し、快適なテレワーク環境を実現できるクラウドVDIは、便利なサービスですが、設定を誤ると情報漏洩につながる可能性があり、利用するにはクラウドサービスを適切に設計し、運用する必要があります。実際にクラウドサービスの設定を誤り情報漏洩が発生した事例も多く報告されています。(※)クラウドサービスを利用しようとする時に、どのように構築・設定すれば漏洩が発生しないのか、と懸念や不安があるでしょう。

 テレワーク環境をクラウドVDIで整備したいが、適切な設計や運用方法が分からない、安心安全にクラウドサービスの構築・設定・運用を行いたいという方にお薦めしたいのが、NTT東日本の「おまかせクラウドVDI」というサービスになります。

(※)Salesforceの製品の設定不備による意図しない情報が外部から参照される可能性について(内閣サイバーセキュリティセンター, 2021年1月29日)
楽天で最大148万件の顧客情報が流出か、セールスフォースのシステム設定を誤る(日経クロステック, 2020年12月20日)

5.テレワークの課題を解決する「おまかせクラウドVDI」

 おまかせクラウドVDIとは、クラウドVDIサービスの構築と運用を手軽に導入できる弊社NTT東日本のサービスです。クラウドVDIの構築では、仮想ネットワークの設計やアクセス制御の設定など、高度なスキルを必要とします。そういった作業すべてをNTT東日本で実施し、安心安全にクラウドVDIを利用できます。

 クラウドVDIは、1台からVDIを利用でき、台数の増減も容易に行えます。導入までに必要な期間は、一番簡単な構成では最短5営業日から、台数の増減を行う場合には3営業日以内に対応可能です。クラウドサービスの利点を存分に発揮できるサービスとなっています。

 料金体系は、初期構築にかかわる費用が22,000円から、月々の運用サポート費用が3,300円/ユーザ、それに加えてクラウド事業者が提供するクラウドVDI利用料が必要となります。運用サポート費用には、最低利用期間や解約金もありませんので、気軽に始めることができます。

 通常、クラウドVDIを一般的なクラウドインテグレータに構築を依頼する場合、導入企業ごとに設計、構築を行うため、個社別見積もりとなることから、技術者の人件費が必要となり、高額になることが多いです。一方NTT東日本の「おまかせクラウドVDI」では、構築作業をメニュー化し定型化することで、初期設定費を安価に抑えることができました。

 クラウドVDIの監視・保守・運用に関しても、NTT東日本で対応します。クラウドの状態を24時間365日監視し、障害が発生すると、お客さまへ報告、VDIの再起動などの一次措置対応を行います。

 また企業の情報システム部では、情報システムを利用している社員からの問い合わせ対応が多く、システムの改善検討や運用効率化の検討といった部分に稼働をかけられないといった悩みを聞くことがあります。本サービスでは、クラウドVDIのヘルプデスク機能を提供しておりますので、社員からの問い合わせ対応をNTT東日本で受け付けることができ、その分情報システム部の対応稼働を削減することができます。

6.クラウドVDIを導入したお客さまの声

 実際におまかせクラウドVDIを利用してクラウドVDIを利用されたお客さまの声として、以下のような声をいただいています。

・クラウド導入に不安があったのですが、24時間365日のサポートがあったことやNTT東日本との質疑を通して、実際に利用する上でのセキュリティ面などの不安が払拭された。
・中途採用や退職などにより、クラウドVDIの利用者を追加したり、削除したりといった作業が必要になるところ、そういった作業をNTT東日本におまかせできています。
・社内のネットワークに関する問い合わせや、クラウドVDIに関する問い合わせをNTT東日本の窓口でまとめて対応してもらえる。
・運用サポートの費用に加えて、クラウドVDIのサービス利用料を含めると、リモートアクセス方式やリモートデスクトップ方式と比較すると高額ではありましたが、NTT東日本のサービスを利用することで、セキュリティ面での不安やクラウド利用の不安を払拭できたのでよかった。

https://business.ntt-east.co.jp/content/cloudsolution/case-study-cores.html
https://business.ntt-east.co.jp/content/cloudsolution/case-study-sankinkougyo.html

7.まとめ

 これまで、テレワークを実現するICT環境の比較と問題について紹介し、悩みを解決するための方法として、クラウドVDIを用いてテレワーク環境を構築するメリットと、「おまかせクラウドVDI」について紹介させていただきました。

 NTT東日本は2021年7月にAmazon Web Services (AWS)が認定する「AWS Digital Workplace Competency」の認定資格を取得しました。

 NTT東日本の、テレワーク環境の整備などのエンドユーザコンピューティング領域における技術力や実績が、世界最大のクラウド事業者であるAWSに評価されています。お客さまが安心して利用できる、クラウドVDIのパートナーとして選ばれる企業を目指します。

※Amazon Web Services(AWS)、Amazon WorkSpacesは、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。

おまかせクラウドVDIは、2023年6月30日をもって、新規販売を終了しました。
サービス終了は、2024年3月31日となります。

2023年7月1日以降は、クラウド導入・運用サービスにて、同様のサービスを提供します。

NTT東日本ビジネス開発本部 田辺

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