2021.9.9 (Thu)

IoTがビジネスの未来を拓く(第1回)

IoTのビジネスでの活用事例は? 建設・医療・製造など業界ごとに紹介!

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 近年、各分野でIoT技術の活用が進んでいます。IoTを活用し、効率的に事業を行うことで労働人口が減少しても生産性を確保し、新しいサービスの開発や安全な業務を実現することが期待されています。

 今回の記事では、建設業、医療・介護、物流、製造業、農業、交通におけるIoTの活用事例をご紹介します。

◆目次
IoTとはそもそも何か
建設業におけるIoT活用事例
医療・介護におけるIoT活用事例
物流におけるIoT活用事例
製造業におけるIoT活用事例
農業におけるIoT活用事例
交通におけるIoT活用事例
まとめ

IoTとはそもそも何か

 IoTとは、「Internet of Things」を略した言葉で、あらゆるモノがインターネットにつながることを意味します。

 これまでは、インターネットに接続される機械はパソコン・携帯電話・スマートフォンなどの通信機器が主でした。近年では、通信技術の発達やテクノロジーの進化により、これまではインターネットとの接続がされていなかったテレビや冷蔵庫といった家電製品、あるいは建設現場や製造現場での機器などの「モノ」がインターネットに接続可能になっています。

 これらのIoT機器を使った遠隔での制御・異変の通知・利用データの集積・分析などの活用が進んでいます。

 日本の労働人口の低下という課題に対し、IoTを駆使した生産性の向上や、最新技術の実用化による安全性の確保などに各業界が取り組んでいます。

建設業におけるIoT活用事例

 建設業界では慢性的な労働者不足が起きています。安全性や生産性などの労働環境を是正し、働き方改革を実現するために、IoTの積極的な活用が求められています。IoT機器を活用することで、作業員が安全かつ効率よく業務を遂行できます。

ウェアラブルデバイスを活用した作業員の管理

 各種センサーが内蔵されたウェアラブルデバイスを作業員に装着させ、心拍などのモニタリングを行うほか、作業現場のリスクを検知するなどが可能です。ウェアラブルカメラを使えば、遠隔地で現場の様子を見ながら、的確な指示を出すこともできます。

ネットワークカメラによる遠隔臨場やモニタリング

 インターネットに接続できるネットワークカメラがあれば、離れた現場に行くことなく遠隔で現場の効率的なモニタリングができます。災害現場など、人が立ち入りにくい危険な場所も、ネットワークカメラで遠隔監視することが可能です。

ドローンを使った現場の把握

 ドローンを有効活用することで、作業員が直接現場に行かなくても、現場の状況を把握できます。空撮したデータをもとに図面を作成することも可能です。

IoTを使った建機の自動制御

 建設現場で利用されるブルドーザーなどの建機に各種センサーを搭載させることで、データを元にした自動制御が可能です。IoTを活用することで、人的なミスを減らし安全な作業を行えます。

医療・介護におけるIoT活用事例

 医療分野でも、就業者の人手不足が問題となっています。介護の分野では過酷な労働状況により離職をする人も多く、施設の倒産などもあり、人手不足は高齢化社会における日本において今後も大きな課題となるでしょう。

 IoTを活用すれば、少ない人員でもより多くの診察や処置・介護が可能になり、一人にかかる負担の軽減も期待できます。医療分野でのIoTはIoMT(Internet of Medical Things)とも呼ばれ、特に注目されています。

ウェアラブルデバイスを使った計測

 ウェアラブルデバイスは、人間の体に装着することで内蔵されたセンサーにより健康状態などのデータを自動的に計測し、オンラインでデータを蓄積できるデバイスです。自分で計測するよりも精度が高く、計測忘れなどを防止でき、遠隔でのモニタリングも可能になります。術後の患者に何か異変があればアラート通知を出すことも可能です。

 少ない人数でもきめ細かく患者のサポートができるため、在宅での医療や病院までの距離がある地方などでの活用が期待されています。

遠隔でのオンライン診療

 厚生労働省は遠隔診療を認めていて、スマートフォンを利用したオンラインビデオ通話などによる遠隔診療のサービスが開始されています。

 病院での診断や支払いの待ち時間が長い問題などを解決し、効率的に診断数を増やすことが期待されています。

電子カルテの活用

 これまでは問診や治療の状況を各病院で管理していましたが、カルテを電子化してインターネット上で確認できるようになれば、同じ患者が別の病院に訪問した際にも参照・追加ができます。

スマートホスピタル

 スマートフォンやセンサー、ウェアラブルデバイスなどのIoTデバイスを活用して、病院・患者・家庭などのデータをクラウド上に保存することで、健康状態やこれまでの医療データを一元管理できます。

 複数の病院で診療や処置・薬の処方などを受けている場合、それらを連携することで最適な治療が可能に。普段の生活の中での体温・体重・血圧・脈拍、また食事や運動の記録などのデータ収集ができれば、より精度の高い診断や治療につながります。

被介護者の見守りサービス

 在宅介護を補助するIoTの活用事例も増加しています。在宅でも遠隔で被介護者の様子を確認できるサービスの種類は数多く存在します。

・ペットにセンサーを取り付けて様子を把握する
・エアコンにセンサーを取り付けて睡眠状態や活動に問題がないか把握する
・カメラを設置して異常があれば通知する
・GPSを活用して位置情報をリアルタイムで把握する
・生活音を収集して異常がないか分析する

誰もが安心して医療・ヘルスケアのサービスを受けられる時代をめざして

診療所向け電子カルテ「Bizひかりクラウド Future Clinic 21 ワープ」

物流におけるIoT活用事例

 物流業界では仕分け作業や運搬業務に関わる労働者の不足や、EC(電子商取引)の増加に伴う配送量の増加・一回の配送あたりの効率低下などの問題があります。

 IoT活用では、倉庫での仕分け作業の効率化や最適な配送ルートの算出、またドローンなど無人配送技術の向上が期待されています。「スマートロジスティクス」とも呼ばれます。

仕分け作業の効率化

 仕分け作業や棚卸し、ピッキング作業でロボットの活用が進んでいます。注文情報をリアルタイムで受信すると、作業員の所まで自動で移動する棚などが採用されています。

在庫管理

 製造工場の稼働状況や各材料がある倉庫の状況を可視化して一元管理することで、柔軟かつ効率的な生産体制や、在庫切れ店舗への優先的な配達などが期待されています。

配送ルートの効率化

 輸配送管理システムを配送車に搭載されたIoT機器と連携することで、現在の配送状況をリアリタイムで把握できます。配送状況を共有することで、人材の手配や車の移動ルートの自動算出や、荷物の少ない同じ方向の配送車にまとめるなどが可能です。

無人の自動配送

 自動運転技術が進むことで、ドローンによるEC商品の小口配送や、無人の航空機・自動運転トラックなども登場しています。海外ではドローン配達の実験も始まっていて、アクセスの悪い離島や山間部などの地域でもスムーズな配送ができるなどの期待があります。

重量IoTセンサを活用した在庫管理・自動発注サービス

製造業におけるIoT活用事例

 製造業におけるIoT活用は「スマートファクトリー」と呼ばれ、ドイツやアメリカなどが日本より進んでいます。

 経済産業省が推進するスマートファクトリーは、データの取得・蓄積から、分析・予測、制御・最適化などを行うことで、最適な生産体制の構築を目指し、労働人口の減少や後継者不足などの課題を解決することをめざしています。

工場の遠隔監視

 工場などの作業現場の状態を把握するために、直接現地に足を運ぶことは大きな負担になります。そのようなケースに対応するため、カメラやセンサーなどで遠隔モニタリングを行ったり、遠隔で立ち会いを行う遠隔臨場や、防犯やトラブル時などの異常時にアラート通知などが来るような仕組みが実用化されています。

生産ラインの最適化

 生産工程における各箇所にセンサー・カメラを設置しデータを自動取得し、作業員のデータ入力を簡易化することで、より業務にデータを活用できます。実際の生産量と予測データを関連付けて分析することで、AIがより効率的な生産体制を提案。生産量の増加やロスの減少などが可能になると期待されています。

データ活用によるフレキシブルな生産体制

 各工場の生産状況や部品工場の在庫、他工場の稼働状況などを連携して一元管理、また市場の需要予測などを関連付けられれば、フレキシブルな生産体制がつくれます。売れ行きにより在庫がなくなる・余ることが減り、増産の際には必要な部品や材料をすぐに調達できるようになることが期待されています。

技術の継承や未経験者の参入

 熟練技術者のノウハウをデータ化して教材にすることや、IoTデバイスでの指示や作業のチェック基準を整えることが可能です。製造業では後継者不足や労働力の低下などが問題になっていますが、未経験者でも技術を身に付けやすくなれば、新規参入者の増加が見込めます。

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農業におけるIoT活用事例

 農業におけるIoT活用は「スマート農業」と呼ばれています。農業に従事する労働者の減少、高齢化や跡継ぎ不足、日本の食料自給率の減少などの課題に対して、最新技術を利用した解決が期待されています。

農薬の最適な自動散布

 ドローンによる上空からの農薬散布は、センサーを併用することで必要な箇所にのみ散布が可能です。広大な土壌でも少人数で散布ができ、病原リスクの高い箇所への重点散布や、不要な箇所には散布しないなど、コストの削減や地球環境への配慮が可能です。

自動運転トラクター等の活用

 自動運転・無人運転のトラクターやコンバイン、自動収穫機・選別機などの導入が進んでいます。力の弱い人や高齢者でも作業可能なアシストスーツなどもあり、少ない労働力でも生産性を落とさず、効率化・省力化が期待されています。

センシングによる圃場の遠隔監視・データ取得

 圃場などの現場にセンサーを設置することで、作物の状態を24時間遠隔監視できます。何かあればアラート通知が来るので、農作物の状態を把握するための労力を抑制できます。また、データ取得と分析による収穫量の増加や品質向上、気象情報などと組み合わせた災害や作物特有のリスクの予測、対策などのAIを組み合わせた活用も進んでいます。

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交通におけるIoT活用事例

 交通におけるIoTの活用は、自動運転の技術だけでなく、現在利用されている公共交通機関や移動用の車などでも活用されています。

公共交通機関などの運行状況の共有

 乗る予定のバスの運行状況が地図上で表示されるものや、タクシーを配車する際に近いドライバーを呼び出せるようなサービス・アプリが登場しています。電車の遅延状況・道路の混雑状況のリアルタイム把握、どの場所が渋滞しているかなどの把握など、スムーズな移動をサポートするサービスがあります。

 また、渋滞対策として混雑をさける運行ルートの探索や、運行計画の最適化、交通事故を未然に防ぐなどの活用も期待されています。

安全確認などの運転をサポートする技術

 車の位置情報をもとに事故多発地域でのナビからの警告や、付近を走行してくる車同士の位置情報を把握して危険な距離になると警告してくれるサービスなどがあります。周囲の状況に応じて事故を防ぐサポートをしてくれるだけでなく、運転状況をモニタリングしてAIが改善アドバイスを行ってくれるものもあります。

自動運転

 自動運転では、人が運転しないことによる人的な事故の防止が大きく期待されているだけでなく、渋滞ルートの自動的回避による配送などの物流の効率化の効果もあります。

CT活用による公共・自治体 地域の活性化

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まとめ

 今回の記事では各業界のIoTの事例を紹介していきました。

 IoTの技術をビジネスに活かす事例はすでにたくさんあり、今後も働き方改革や新型コロナウイルスの感染予防対策として、IoTへの取り組みが増えていくでしょう。

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