2021.9.9 (Thu)

いまさら聞けないオフィス電話事情(第9回)

クラウドPBXサービスの比較11選。選ぶ時のポイントも紹介!

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 従業員のスマートフォンを内線化できる点などから、テレワークに適しているクラウドPBXを導入したいという企業が増えています。

 実際にクラウドPBXを導入する際に、サービスの数が多く、どのようなポイントで比較して選択するべきか迷うことも多いと思います。

 今回の記事ではクラウドPBXを選ぶ時の比較ポイントや、具体的なサービスの紹介をしていきます。

◆目次
クラウドPBXとは
クラウドPBXを選ぶ時のポイント
11のクラウドPBXサービスの比較・紹介
クラウドPBXの導入事例
まとめ

クラウドPBXとは

 クラウドPBXとは、インターネット上でPBX(機内交換機)の機能を利用できるサービスです。従来のオンプレミス型のPBXとは違い、物理的な装置がなくてもビジネスフォンを利用できます。

 インターネットで音声データを通信するため、インターネットに繋がるデバイスであれば、スマートフォンやパソコン、IP・SIPフォンなどで外線・内線などの機能を利用でき、テレワークや多拠点での利用に最適です。

 クラウドPBXは物理的な装置の購入や回線工事が不要で、回線の増設もサービスのプランを変更すれば可能です。そのため、導入・保守・運用のコストが低く、簡単に始められてずっと使い続けることができるので、オンプレミス型のPBXから乗り換える企業が増加しているのです。

クラウドPBXにはどんなメリットがある? 注意点や導入事例も紹介

クラウドPBXを選ぶ時のポイント

 たくさんのサービスがあるクラウドPBXの中で、自社で導入するにあたりどのようなポイントで選ぶべきかを紹介します。クラウドPBXならではのメリットを享受できるか、またデメリットとなる点の解消が見込めるかなどが重要です。

現在利用している番号が利用できるか

 クラウドPBXでは、現在使用しているアナログ電話やIP電話の番号から、新しくクラウドPBX用の番号に変更する必要があるケースがあります。050の番号を新規で準備したり、主要都市部でしか契約できない場合もあります。

 サービスによって、そのまま番号を利用できるものや、全国対応しているものもあるため、電話番号を変更したくない時は対応可能かどうか確認しましょう。

内線通話・転送が利用できるか

 クラウドPBXのメリットは従業員のスマートフォンをビジネスフォン化したり、PCをソフトフォン化したりして、内線通話や保留・転送機能が利用できる点です。サービスによっては、据え置きタイプの電話機とスマートフォン間や、スマートフォン同士での内線が利用できない場合があります。

 在宅勤務やサテライトオフィス勤務などのテレワークでも問題なく運用できるか、専用アプリのインストールによって内線化が可能なサービスかを確認しましょう。

複数の拠点で利用できるか

 据え置き型のPBXがケーブルと端末機を繋いで利用するため拠点をまたいで同じ番号を利用できないのに対して、クラウドPBXはインターネットに繋がっている端末機であればシステムを連携し同じ外線・内線を利用できる点がメリットです。サービスによっては複数の拠点でシステム連携できないケースもあるため、導入前に確認しましょう。

音声品質が安定しているか

 クラウドPBXはインターネット上で音声をデータ化してやりとりするため、インターネット回線の状況によっては音声の品質が落ちる、あるいは会話に遅延が生じる場合があります。円滑な通話ができないと、顧客対応の質の低下や、コミュニケーションに齟齬が生まれて業務効率が低下する可能性があります。

 また、スマートフォンでの通話などデータ通信のみを利用するサービスも同様で、通話が途切れるケースも発生します。

 光ファイバーを利用した光IP電話サービスの「ひかり電話」を利用しているサービスだと通話品質も安定するため、電話を頻繁に利用する場合は必要に応じで導入しましょう。

 加えて、導入前のトライアルで音声品質を確認し、従業員・取引先・顧客・オペレーターなどの利用者に不便のない通話ができるかを確かめられるとなお良いです。

安定の音声品質!ひかり電話オフィスA(エース)

サポート体制が充実しているか

 クラウドPBXを提供するベンダーによってサービスの提供内容に差があり、サポートが充実しているサービスでは多くの回線利用や電話機についてもコンサルティングによる適切なプランの提案や、トラブル時のカスタマーサポートなどを用意しています。

 利用目的がシンプルで、導入後の拡張性が少なく、最小限のコストで運用したいのか、大規模な導入が想定されて導入後のカスタマイズが多いのかなどによって、必要なサポートが受けられるか確認しておきましょう。

 サポート内容については、Webのみの受付窓口や電話対応時間が営業時間内のみなどの限られた対応なのか、それとも24時間365日の電話対応窓口があるのか、緊急時の連絡がしやすいオプションがあるのかもポイントです。

ベンダーには信頼性があるか

 ビジネスフォンは事業をすすめる上での基本となるインフラであるため、長い年数を安定した運用ができるサービスが求められます。

 導入実績が豊富で、対応している規模が小規模な事業者から大規模な拠点まであり、評判が良いサービスを選ぶと安心です。Webサイト、e-Book・パンフレットなどの資料で事例を公開していることが多いため、信頼性のあるサービスであるか確認しましょう。

最低利用期間に注意

 既存のビジネスフォンやPBXからクラウド化する場合、規模によっては大掛かりな準備が必要になります。いきなり完全導入ではなく、試験的に小規模で開始して、段階的に全面移行し、利用中に不便と感じた場合は元の方式に戻すことができるような運用が理想です。

 クラウドPBXは月額課金のサブスクリプション型のサービスが多く、最低利用期間が設定されているケースがあり、解約する場合は違約金がかかることもあります。気軽に試したい場合、最低利用期間がないサービスを選択しましょう。

利用開始がすぐにできるか

 クラウドPBXは物理的な装置や工事が不要のため、早いものでは即日〜10日程度で利用が開始できるサービスもあります。

 臨時でコールセンターが必要な場合や、プロジェクト単位などの短期間で拠点を設立する場合、申し込んでから利用できるまでが短いサービスを利用するのも手です。

回線の増設などのプラン変更が簡単にできるか

 従来のPBXでは利用できる回線数の増加やオプション機能を利用する場合、主装置などの外線・内線ユニットなどにより回線の上限数が決まっていたり、新たに装置を購入したり工事を行う必要がありました。

 クラウドPBXでは利用プランの変更をすれば簡単に増設できるため、導入後の事業の成長性などが見込める場合、プランやオプション機能を柔軟に変更しやすいサービスを選ぶのが良いです。

オプション機能や他サービスとの連携が豊富か

 クラウドPBXには便利な自動音声案内機能(IVR)や、音声自動録音機能などのオプション機能が利用できるものが多く、PCとの併用により顧客リストと電話番号の紐付けができるCTIシステムなどもあります。

 どこまでの機能が必要によって利用するサービス・プランが変わるため、電話業務が多い場合は機能が豊富で他サービスとの連携ができるクラウドPBXサービスを検討しましょう。

11のクラウドPBXサービスの比較・紹介

 代表的なクラウドPBXの11個のサービスをご紹介します。

ひかりクラウドPBX

 NTT東日本が提供するクラウドPBXです。ひかりクラウドPBXの利用と、光アクセスサービス・Wi-Fi環境・情報セキュリティ対策、電話環境といったICT環境のサポートがある「まるらくオフィス」に対応したプランの2つがあります。

 最大999内線の利用が可能で、200チャネルの通話が可能です。各種PBXの機能から、機材のレンタルから、既存のビジネスフォンを利用できるプランなど豊富なサポート体制があります。

※いずれも執筆時点の情報です。最新の情報は公式HPをご確認ください。

参考・出典:ひかりクラウドPBX
https://business.ntt-east.co.jp/service/pbx/

Arcstar Smart PBX

 NTTコミュニケーションズ株式会社が提供するクラウドPBXです。「PHONE APPLI PEOPLE」という名刺情報や社員の連絡先をクラウド型の電話帳で一元管理できるサービスとの連携や、各種機能、既存のPBXを利用が可能です。

※いずれも執筆時点の情報です。最新の情報は公式HPをご確認ください。

参考・出典:Arcstar Smart PBX
https://www.ntt.com/business/services/voice-video/voip/smartpbx.html

Dialpad

 Dialpad Japan 株式会社が提供するクラウドPBXです。Standard、Pro、Enterpriseの3つのプランがあり、G suiteやMicrosoft 365、Salesforceなどとの連携が可能です。オフィスの固定回線が不要な「ピュアクラウド」と、既存の電話番号を引き継いで利用できる「ゲートウェイ」があります。

※いずれも執筆時点の情報です。最新の情報は公式HPをご確認ください。

参考・出典:Dialpad
https://www.dialpad.co.jp/

GoodLine

 株式会社Good Relationsが提供するクラウドPBXです。SlackやChatworkなどのチャットシステムやメールシステムやSalesforceなどとの連携が可能です。内線数の少ない小規模向け、法人向け、大規模コールセンターや受付窓口向けの3つのプランがあります。

※いずれも執筆時点の情報です。最新の情報は公式HPをご確認ください。

参考・出典:GoodLine
https://good-line.net/

BIZTEL

 株式会社リンクが提供するクラウドPBXです。機能が豊富で、セキュリティ性の高いコールセンターの在宅化や低価格なスマートフォンの内線化などのプランが豊富です。API連携によるIVR(自動応答・自動受付)やコールアクション、履歴の取得などが可能です。

※いずれも執筆時点の情報です。最新の情報は公式HPをご確認ください。

参考・出典:BIZTEL
https://biztel.jp/cs/

トビラフォンCloud

 トビラシステムズ株式会社が提供するクラウドPBXです。スマートフォンにアプリを入れるだけで、設備投資費がかからず最短翌営業日から利用できます。オフィスへの迷惑電話の自動ブロック機能や、各種クラウドPBXの機能を搭載しています。

※いずれも執筆時点の情報です。最新の情報は公式HPをご確認ください。

https://tobilaphone.com/biz/cloud/

MOT/TEL

 株式会社バルテックが提供するクラウドPBXです。利用している番号をそのまま引き継げ、低価格でCTI(顧客情報の表示)やIVR(自動音声案内)、通話録音などの機能があります。

※いずれも執筆時点の情報です。最新の情報は公式HPをご確認ください。

参考・出典:MOT/TEL
https://www.mot-net.com/mottel

SPICA CLOUD

 株式会社メガが提供するクラウドPBXです。回線工事が不要で、最短3日でスマートフォンの内線化などのクラウド環境を構築可能です。

※いずれも執筆時点の情報です。最新の情報は公式HPをご確認ください。

参考・出典:SPICA CLOUD
https://www.office-denwakaisen.jp/cloud_phone/

OFFICE PHONE

 株式会社ベルテクノスが提供するクラウドPBXです。スマートフォンをビジネスフォンとして利用でき、タブレット受付システムやクラウド勤怠管理、顧客情報の共有ができるグループウェア機能などのアプリケーションが充実しています。

※いずれも執筆時点の情報です。最新の情報は公式HPをご確認ください。

参考・出典:OFFICE PHONE
https://office110.jp/cloud-pbx/

モバビジ

 クラウドテレコム株式会社が提供するクラウドPBXです。NTT東日本・西日本の「ひかり電話」とPanasonicの「IP電話機」を組みあわせて、固定電話と同じような高い音声品質を確保しています。各種オプションが無料で利用でき、月額のコストが低価格です。

※いずれも執筆時点の情報です。最新の情報は公式HPをご確認ください。

参考・出典:モバビジ
https://www.mobabiji.jp/

Cloud Phone Biz

 株式会社アジャストワンが提供するクラウドPBXです。スマートフォンを会社の固定電話の子機にでき、外線・内線が利用できます。導入工事が不要です。

※いずれも執筆時点の情報です。最新の情報は公式HPをご確認ください。

参考・出典:Cloud Phone Biz
https://cloudphone-biz.line1.jp/

クラウドPBXの導入事例

株式会社川徳

 百貨店を経営する株式会社川徳では、外商部員と連絡を取るのに内線電話・PHS・スマートフォンの3つの電話番号を併用していて、円滑な対応に時間がかかっていました。ひかりクラウドPBXを利用することで、外商部員との連絡は内線電話で利用でき、迅速なコミュニケーションによりサービスの向上につながりました。

 またギガらくWi-Fiも同時に利用し、来店者に向けたWi-Fi環境も整い、外国人観光客などが簡単に利用できるようになったとのことです。

外商部員のスマートフォンを内線化し業務を効率化 館内のWi-Fi環境も整備し顧客満足向上を推進

技研株式会社

 自動車用品の開発・製造・販売などを行う技研株式会社では、老朽化したビジネスフォンの利用による作業効率の低下や維持費などのコストの増加などが問題になっていました。拠点間でのやりとりには外線を使用しているため、担当者の不在による伝言や電話の掛け直しなどによるコミュニケーションのズレなども発生していました。

 ひかりクラウドPBX(まるらくオフィス対応)を利用することで、拠点間のやりとりは内線化されて社員に直接連絡ができるようになり、業務効率が向上につながりました。また、ビジネスフォンをはじめとした通信インフラの管理・維持の手間も軽減されました。

内線とPBX機能をクラウド化したサービスの導入で拠点間のスムーズな連絡と業務の効率化を推進

まとめ

 今回の記事ではクラウドPBXを選ぶ時の比較ポイントや実際のサービスについて紹介していきました。

 自社で利用したい機能などの要件を明確にし、コスト面や利用後のプラン変更なども考慮して適したサービスを選びましょう。

 こちらの記事で紹介した内容だけでなく、よりシンプルにクラウド型の電話機を選ぶ8つのポイントをまとめたe-bookもご用意しておりますので、ぜひ社内でご活用ください。

「クラウド型の電話機を選ぶ8つのポイント」

スマートフォンで仕事用番号を受信「ひかりクラウドPBX」

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