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こっそり聞きたいネットワークのキホン(第21回)

個人単位やオフィスにおけるネットワークの増設方法

 個人でも会社でもネットワークを使用する機会が増えてきました。ネットワークを使用する人数が多い場合、適切なLANの増設・接続をしなければ安定性のあるネットワークを使用することができません。LANの増設には「個人単位での増設」と「オフィス単位での増設」の2種類が存在します。この記事では、個人単位・オフィス単位それぞれのLANを増設する方法について解説します。

LANは自分で増設可能

 実は、資格は必要なく誰でもLANの増設工事を行うことが可能です。自宅用のLANを増設するような「個人単位でのLAN増設」の場合、増設数も少ないため、業者に依頼することなく個人で行うことができます。

スイッチングHUBを使用してLANを増設できる

 LANの増設方法としては「スイッチングHUB(ハブ)」を活用するのが簡単です。スイッチングHUBとはLANネットワーク内における中継器の役割を担っており、スイッチングHUBを設置することで複数の機器を接続することができます。

 スイッチングHUBによるLANの増設方法は簡単で、スイッチングHUBの口数のうち1つをネットワーク環境(ルーター)に接続し、残った口数を複数の機器と接続するだけです。現状よりも口数の多いスイッチングHUBを購入すれば増設することができます。

スイッチングHUBの選び方

 スイッチングHUBは家電量販店やホームセンターで購入することができますが、種類も多いため目的に沿ったスイッチングHUBを選ぶ必要があります。スイッチングHUBを選ぶ際にポイントとなるのは「ポート数」「通信速度」「ファンの有無」「価格と性能の関係」「レイアウト」の5点です。

ポート数

 「ポート数」とはスイッチングHUBの口数のことであり、ポート数が多いほど複数の機器に接続することができます。増設する際にはもともと接続していた機器のためのポートとネットワークに接続するためのポートの2ポートは占有されることを念頭に置いて選びましょう。

通信速度

 「通信速度」については100BASE対応機種と1000BASE対応機種のものがあり、それぞれ転送速度が100Mbpsと1000Mbpsとなっています。インターネットに接続する場合は100Mbpsを超えることが多いため、基本的には1000BASE対応機種を選ぶことをお勧めします。

ファンの有無

 スイッチングHUBを選ぶ際には「ファンあり」のスイッチングHUBを購入することをお勧めします。ファンなしでは排熱されないことにより熱暴走などのトラブルが発生する可能性があります。

価格と性能の関係

 スイッチングHUBにはさまざまな価格帯のものが販売されていますが、上記で挙げたポート数や通信速度が同じであれば価格によって性能に大差はないため、同じ性能のスイッチングHUBのうち、手頃なものを選んでも問題はありません。

レイアウト

 性能とは観点が異なりますが、スイッチングHUBには接続や作動確認のためのLEDと接続ポートが同じ面についている機種と、表にLED、裏に接続ポートが配置されている機種があり、使用する場所によって使いやすいレイアウトのスイッチングHUBを選びましょう。

オフィス用なら業者にした方が良い

 「個人単位でのLAN増設」であれば個人で工事可能ですが、「オフィス単位のLAN増設」は個人での工事は難しいです。以下ではオフィス単位のLAN増設は業者に依頼すべき理由を解説します。

LANケーブルの配線が難しい

 「オフィス単位の増設」では「個人単位の増設」と比較して必要となるLANケーブル数も多くなり、誤った配線を行った場合、ケーブルの配置が複雑になったり、場合によっては断線してしまう可能性もあります。また、LANケーブルにはCATという規格があり、それぞれ通信速度が異なることや一般家庭向け、オフィス向けなどの違いがあるため、適切なLANケーブルを使用するためにも業者を活用する方が好ましいのです。

床や壁に埋め込むには専門知識が必要

 LANケーブル数が多くなるに従って、そのケーブルを整理する必要性も増しますが、オフィスのようなケーブル数が多い空間では「床や壁にケーブルを収納する」方法を採用することが多いです。壁に穴を開けることになるため、ほかの電話回線や電気配線に影響を与えないためにも業者に依頼するようにしましょう。

業者の選び方

 LAN増設を担う業者は多岐に渡るため、業者を選定する際にはいくつかの観点をもって選定する必要があります。以下ではその観点について解説します。

見積もりの細かさ

 LAN工事は業者によって価格がさまざまです。複数社に見積もり依頼を行い、詳細な見積もりを提示してもらいましょう。単純な安さだけではなく、見積もりの内訳を細かく記載してくれる業者は信用できます。よく見積もりを比較して金額に納得感のある業者を選定しましょう。

拡張性を考えた提案をしてくれる業者

 オフィスの場合、のちにプリンターやパソコンなどの機器を追加で設置することにより、さらなるLANの増設が必要となることが考えられます。その場合にあらかじめLANの追加増設をしやすいようなLANの配線とするなど、拡張性を考慮した提案をしてくれる業者を選ぶことが好ましいです。

サポートが充実している業者

 LANケーブルが多いほどネットワークトラブルが生じる可能性は高くなります。そのため、トラブルが生じた際にすぐに駆けつけて対応してくれるなど、アフターサポートが充実している業者を選ぶこともポイントとなります。

店舗が近い業者

 アフターサポートのことを考えると業者の店舗の近さも重要です。業者をオフィスの距離が遠いと作業時に到着に時間がかかるだけでなく、別途出張費を請求されることもあります。アフターサポートのことを考えるのであれば、オフィスから店舗が遠い業者は避けた方が良いでしょう。

工事の費用を安く抑える方法

 LANケーブルやHUBを家電量販などで購入し用意しておくことで、工事の費用を安く抑えることができます。LANケーブル・HUBはそこまで値段のする商品ではないですが、業者に用意してもらう場合手数料が上乗せされてしまいます。工事してもらう範囲が広く、必要なLANケーブル・HUBの数が多い工事ほどこの方法は効果があります。ネットショップも活用すればより費用を安く抑えることができるでしょう。

LAN設定は個人でも対応できる

 ここまで解説してきたように、LANの増設は個人で工事することが可能です。ただし、増設数や接続する機器の台数次第では業者に頼んだ方が安全ですので、目的に沿って個人で増設するか業者に委託するか検討しましょう。

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