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こっそり聞きたいネットワークのキホン(第19回)

ネットワークデバイスの概要と確認方法を解説

 ネットワークデバイスについて理解することは、ネットワークとの接続環境を整備する上で必要不可欠です。ネットワークデバイスを一覧で確認し、有効化/無効化の設定変更をすることができれば、通信状態が悪くなった場合の対応や、新たにネットワークを構築するときに役立ちます。本記事では、ネットワークデバイスの確認方法やデバイスの削除・再起動の方法について詳しく解説します。基本的なネットワークデバイスの確認・操作方法を理解することができます。

ネットワークデバイスとは

ネットワークデバイスは、ネットワークアダプタなどさまざまな呼び方があり、ネットワークに接続するために必要なものです。ネットワークデバイスは、「NIC(Network Interface Card、ネットワークインターフェースカード)」と、ルーターなどの「中継機器」の大きく2種類に分類することができます

NIC(Network Interface Card)

 NICは、ネットワークに関連する機器とネットワークとの通信を実現するための拡張装置です。名前のとおり、ネットワークとの間のインターフェースとなるカードであり、コンピューター内では、LANケーブルを接続する部品が該当します。

 ネットワークとの接続方法によって分類される場合があり、主に有線NIC、無線NICと分けて表現されます。有線NICは、LANケーブルを介して通信を構築するものです。無線NICは、無線通信におけるアンテナの機能を持ち、電波によって無線ネットワークとの通信を構築します。

 NICの性能は通信品質、特に伝送速度に影響します。ネットワークの通信品質を高く保つためには、接続する機器の通信性能に適したものを選ぶ必要があります。

中継機器

 ネットワークデバイスに該当する中継機器は、ネットワーク接続時に信号を増幅したり、接続するコンピューターを選択したりする役割があります。代表的な中継機器として、ハブ、ブリッジ、スイッチ、ルーター、メディアコンバーターが挙げられます。

 ハブは、3つ以上のポートを持っており、ケーブルを介して複数の機器と接続されている集線装置です。受信した信号を増幅し、各ポートから複数の機器へ増幅した信号を伝送する役割があります。

 ブリッジは、2つのポートを搭載している装置です。接続された機器のMACアドレス(物理アドレス)を区別する機能があり、信号を選択的に伝送することができます。

 スイッチは、3つ以上のポートを搭載している装置です。ソフトウェアで制御されるブリッジと違い、ハードウェアによる制御を行うため、ブリッジよりも伝送速度では劣ります。

 ルーターは、異なる複数のネットワークを接続する装置です。接続のためにはIPアドレスという情報が必要であり、IPアドレスを用いて接続経路を選択する(ルーティング)ことがルーターの役割です。

 メディアコンバーターは、ケーブルを光ファイバーに変換することで伝送距離を長くすることができる変換装置です。ノイズに強い光ファイバーに変換することで、通信環境が悪い場所において、通信品質の維持に役立ちます。

ネットワークデバイスの確認方法

 コンピューターにおいて、関連するネットワークデバイスを一覧表示して確認する方法には、「ネットワーク設定から確認する方法」と「コマンドを用いる方法」があります

ネットワーク設定から確認する方法

 コンピューターの設定画面からネットワークデバイスを一覧表示することができます。Macでは「環境設定」の中の「ネットワーク」から、Windows10では「スタート」の中の「デバイスマネージャー」から、関連するネットワークデバイスを検出し、一覧で確認できます。

コマンドを用いる方法

 Windowsにおけるコマンドプロンプト(MacOS・Linuxはターミナル)において、対応するコマンドを実行することで、ネットワークデバイス一覧表示が可能です。ネットワークデバイスの一覧を行うためのコマンドは、Windowsでは「netsh interface ip show interface」、MacOSでは「arp -a」、Linuxでは「ip addr」です。 

ネットワークデバイスに対する各種操作

 ネットワークデバイスは、一覧で確認するだけでなく、削除や追加、再起動などの操作を行うことができます。目的に応じて必要な操作を実施することで、ネットワーク環境を整えることができます。

ネットワークデバイスの削除

 ネットワークデバイスやそのドライバーは、ネットワークの設定にて削除することができます。過去に使用していたネットワークデバイスやドライバーを削除する場合は、ネットワーク設定から該当するネットワークデバイスやドライバーを削除します。

 ネットワークデバイスが正しく動作しない場合、ドライバーの再インストールが有効なことがあります。ドライバーの再インストールのためには一度ドライバーを削除する必要があり、ネットワークデバイスの削除と同様、ネットワーク設定から削除を実行することができます。

ネットワークデバイスの追加

 新しく仮想ネットワークを構築する場合などでは、ネットワークデバイスの追加を行う必要があります。仮想ネットワークの構築は仮想マシン上で行われます。

 仮想マシンとは、1台のコンピュータを用いて複数のコンピュータを動かす技術を指します。実際にコンピューターが存在するわけではないので、管理の手間や導入コストを削減することができます。仮想ネットワークは、これらの実際には存在しない仮想マシンで構成されたネットワークです。物理的なケーブルなどが不要で、自由にネットワーク設定を変更できるというメリットがあり、注目されています。

ネットワーク上のデバイスが表示されないときの原因と対処方法

 ネットワーク上にデバイスが表示されず、使用することができないトラブルが発生することがあります。デバイスが表示されない原因としては、「デバイス設定の問題」「ネットワーク設定の問題」「OS設定の問題」「ドライバーの問題」などさまざまです。

デバイス設定

 ネットワーク上でデバイスを検出できるようにするには、デバイス設定を適切にしておく必要があります。1つ目の設定箇所として「TCP/IP設定」におけるIPv4あるいはIPv6プロトコルの設定が有効になっているかどうかを確認します。2つ目は「マルチキャスト探索設定」が有効になっていることを確認します。3つ目としては、ドライバーの記述言語が一致しているかということを確認してください。

OS設定

 OS設定において「SMB 1.0/CIFS ファイル共有のサポート」にチェックを入れて再起動することで、デバイスを表示できるようになる可能性があります。「SMB 1.0/CIFS ファイル共有のサポート」は、Windowsであれば「コントロールパネル」からアクセスすることができます。再起動完了後は、「SMB 1.0/CIFS ファイル共有のサポート」のチェックを元に戻す必要があります。

ドライバー

 検出したいデバイスのドライバーがインストール済みの場合に、該当するデバイスを検出できないことがあります。この場合は、インストール済みの該当ドライバーをアンインストールする必要があります。アンインストール後に再度デバイスの探索を行います。

ネットワークデバイスを理解して適切にネットワークを管理しましょう

 ネットワークデバイスの仕組みや役割を理解しておくことで、不調時の対応に役立ちます。ネットワークの構築などの作業においては、ネットワークデバイスの理解が必須です。自宅や会社における接続設定を確認し、用途に適したネットワークを構築しましょう。

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