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2016.08.01 (Mon)

ICTでお客様を満足させよう(第1回)

マーケティングをする自動販売機が登場!

posted by 株式会社アークコミュニケーションズ

 数年前から、自動販売機(自販機)にトランシーバーのアンテナのような黒い棒が付いていることに気付いた人も多いことでしょう。これは、携帯電話(情報機器)のアンテナで、携帯通信網を使って自販機の売り上げの集計情報や、在庫情報などを本部に送っているのです。しかし、これはまだ初期の未来型自販機。現在では、自販機でさまざまな情報を収集し、マーケティングに役立てています。

 現在の最新自販機とともに、これから登場するであろう次世代型自販機を見てみましょう。

「ただあるだけ」から、積極的に販売?

 最近の駅などで、大きなディスプレイに、販売する缶飲料などを映し出した自販機を見かけたことはありませんか。ディスプレイに映し出された映像をタッチすることで商品を購入する、いわばタッチパネル式の自販機です。しかし、この自販機の特徴はそればかりではありません。

 この自販機の最もすごいところは、機械自身が考えること。天候や気温などにより、おすすめの商品を選び出し、目立つようにディスプレイします。これだけならまだしも、もっとすごいのは、自販機が購入者の顔色をうかがっていることです。

 一流の飲食店ではお客さまの体調を見て味付けを変えるといいますが、この自販機が行っているのも、これに近いことなのです。商品を購入する人の顔を認識し、性別、年齢、顔色などをチェック。ここから購入者の体調を割り出すのです。その結果から、例えば男性で疲れた顔をしていれば、栄養ドリンクをすすめてくれます。もちろん、これらのデータは通信回線を使って、本部に送信。マーケティングのためのデータ収集までやってしまうのです。さらに、自販機で電子マネーを使えば、購入者の属性も把握できます。自販機で電子マネーを使うとポイントを付けるなど、電子マネーでの利用を促進しているのはこのためでしょう。

 これらはビッグデータの取り扱いが可能になったから、できるようになったマーケティングの手法のひとつです。

自販機王国の日本だから発展

 ご存じのとおり、海外では日本ほど自販機は設置されていません。国内には約500万台の自販機があるといわれ、その売り上げ合計は年間5兆円以上。これは百貨店全体の年間売り上げが約6兆円であることを考えると、かなりの市場規模であるといえます。

 これだけ設置されているのは、日本の治安のよさによるところが大きいとされています。日本でも自販機荒らしのような行為はありますが、件数は海外に比べればかなり少ないのです。自販機は、商品とお金が入ったいわば金庫のようなもので、防犯装置が付いているとはいえ無人で野外に放置しておけるのは、日本くらいでしょう。

 しかし、コンビニエンスストアの増加に伴い、自販機の数は減少しています。自販機もただ置いているだけでは、売れる時代ではなくなったのです。そのいい例が、前述のディスプレイ型自販機。マーケティングなどの機能に加えて、ディスプレイにさまざまな映像を映し出したり、お客さまの好みを推測したり、いわばエンターテインメントを付加することで、リピート率を上げる工夫をしているのです。昔からある「あたり付き」自販機の発展型ともいえるでしょう。

 多くの自販機には通信機能があるため、自販機自体を無線LANのアクセスポイントとして活用することも始められています。設置者は自販機と無線LAN機能をセットで購入することで通信費の負担をなくし、また無線LANを目的とした人にも自販機をアピールできるというわけです。

自販機と通信機能は切っても切れないものに

 先ほどの無線LAN搭載自販機のように、自販機と通信機能の融合は今後も進んでいくでしょう。自販機は24時間通電するものですから、24時間電力が必要な情報機器と相性がいいこともあるでしょう。

 最近では街のいたるところにある監視カメラ。これを搭載する自販機も登場するかもしれません。先ほどのディスプレイ型自販機も商品を購入した人だけのデータを収集しているわけではありません。商品を購入しなかった人のデータもしっかりと集めています。どんな人が購入、また購入しなかったとのデータを蓄積しているのです。つまり、監視カメラに似た機能をすでにもっているのです。また、自販機は、盗難防止のためセキュリティ企業と接続していることがあります。これらを考えれば、自動販売機に監視カメラを搭載することはたやすいことでしょう。

 監視されているというのは若干嫌な気分になりますが、数年先には自販機で「街の治安を守る」ことが一般的になっているかもしれません。

株式会社アークコミュニケーションズ

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