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2021.09.14 (Tue)

ビジネスを成功に導く極意(第46回)

大手や中小企業も活用、BtoBマッチングサービスとは

 長引くコロナ禍による営業機会の損失を埋めるため、ビジネスマッチングサービスを利用する企業が増えています。営業人材の人手不足を解消するために活用している企業や、営業不在のスタートアップ企業、ベンチャー企業が利用するケースも少なくありません。そもそもビジネスマッチングサービスとはどのようなものなのか? どんなサービスが人気を集めているのか? ここでは、ビジネスマッチングサービスの概要や、近年注目されているオープンイノベーション系のサービスなどについて紹介します。

オーブンイノベーションで注目される、BtoBのマッチングサービス

 ビジネスマッチングサービスとは、「仕事を求める人(企業)」と、「仕事を依頼したい人(企業)」をつなげるサービスのこと。フリーランスのクリエイターと企業をつなぐ「ランサーズ」などのクラウドソーシング系のサービスも、ビジネスマッチングサービスの一種です。以前は、個人と企業をつなぐサービスが注目されていましたが、最近では、企業と企業をつなぐBtoBのビジネスマッチングサービスも利用者数を伸ばしており、存在感を示すようになってきました。

 BtoBのビジネスマッチングサービスが増えてきた背景には、オープンイノベーションが加速し、一般化してきたことがあると考えられています。一昔前まで、新規事業の開発やR&Dをはじめとする企業のコア業務は、機密保持の観点から、自社内で完結させるべきという考えが主流でした。しかし、社会課題が複雑化し、価値観が多様化して、一社の技術や知見では解決できない問題が増えてきたのです。これに対応し、社会が求めるよりよい事業や製品を開発するには、複数の専門家が知恵とノウハウを寄せ合う「協創」が欠かせません。こうした時代背景、考え方が浸透したことで、外部にパートナーを求めることが当たり前になり、ビジネスマッチングサービスが受け入れられる土壌が整ってきたものと考えられます。

 また、コロナ禍によって従来型の対面営業がしにくくなったこと、ソリューションの開発競争が加速し人材やノウハウを欲する企業が増えていることも影響していると思われます。

 これらさまざまな条件がそろい、近年、より多くのBtoBビジネスマッチングサービスが台頭するようになってきました。

協創目的型や製造業特化型など、個性的なサービスが出揃う

 では、具体的にどのようなBtoBビジネスマッチングサービスがあるのでしょうか。注目を集めているサービスをいくつか紹介しましょう。

 最初に紹介したいのが、日本最大級のオープンイノベーションプットフォーム「AUBA(アウバ)」です。東証一部上場企業をはじめとする大企業が多く登録しており、プロジェクトベースで協創パートナーを募っています。「次世代モビリティ、エネルギー、医療・ヘルスケアの3領域で新規ビジネスを創出するプロジェクト」や、「郵便・物流ビジネスを根幹から変革するためのパートナーを求める」もの、大学発スタートアップベンチャーの協創提案など、ユニークかつ幅広い案件が掲載されているところが特長です。社会課題の解決やテクノロジーの活用など、規模が大きく高度なプロジェクトに参画したいと考える企業に適したプラットフォームと言えるでしょう。

 次に紹介するのが、ものづくりプラットフォーム「Linkers(リンカーズ)」です。製造業を中心としたマッチングサービスを展開しており、医療器具、食品・飲料、建設建材、繊維・素材など、幅広い産業の企業をつないでいます。銀行や大学、中小企業診断士、コンサルタントなど中小企業を熟知した全国の専門機関・専門家と秘密保持契約を結び、コーディネーターとして迎え入れ、なおかつICTを駆使した高度な検索システムと掛け合わせサービスを提供しているところが強み。特許技術や機密事項が多い産業や企業であっても、安心して仲介を任せられるような仕組みが整っています。また、「展示会をDX化」と銘打って、課題軸で技術を探すことができるマッチングサイト「Tech Messe」を展開しており、ウェブ上で企業と企業が出会う仕組みも整えています。

 ほかにも、経済産業省所管の独立行政法人が運営する中小企業のためのビジネスマッチングサイト「J-GoodTech(ジェグテック)」や、専任のコンシェルジュが発注企業、受注企業に丁寧にヒアリングを行いマッチングに結び付ける「Ready Crew(レディくる)」など、多様なマッチングサービスが提供されています。

コロナ禍による営業機会の損失や、人手不足のカバーにも活用できる

 マッチングサービスを使うメリットは、なんといっても「自社のリストでは出会えない企業に出会える」ところにあります。売上拡大・取引拡大に役立つだけでなく、シナジーを生むような出会いや、場合によっては出資や合弁会社の設立につながるような出会いが生まれることも少なくありません。

 また、コロナ禍による営業機会の損失を埋めるために利用する企業や、営業人材の人手不足をカバーするために導入する企業もあると言います。”攻め“の局面でも、”守り“の局面でも使えるマッチングサービス。登録社数が増え、出そろった感があるいま、うまく活用すれば、自社の成長に大いに役立ってくれることでしょう。

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