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ビジネスを成功に導く極意(第21回)

タスク管理がはかどる手帳術「バレットジャーナル」

posted by 原 一花

 年の瀬が近づき、翌年のための新しい手帳を購入済みの人も多いでしょう。しかし新しい手帳を購入しても、数カ月も経つと書き込まなくなったり、タスクを書き込んでいても、忘れてしまったという経験のある人は、どうすれば手帳をうまく活用できるか悩むのではないでしょうか。

 そのような人には、手帳に書き込んだスケジュールの中から、いまやるべきことが把握しやすくなる「バレットジャーナル」という手帳術をご紹介します。最大の特徴は「箇条書き」という書き込み方と、「記号」によってタスクの進行状況を一目で理解できる点です。これらによって、タスクのやり残しが少なくなるといいます。

方眼手帳をカスタマイズしてタスク管理

 バレットジャーナルのバレットとは、箇条書きの先頭につける記号「・」(バレットポイント)を指しています。ニューヨーク在住のプロダクトデザイナーが、仕事のタスクを管理するために作り上げた箇条書きによる手帳術で、ウェブサイトで公開したことから注目されるようになりました。

 バレットジャーナルでは、日や週、月などの単位でタスクを箇条書きにして、その文頭につける記号によって進行状況などを管理します。

 タスクを書き込む手帳として、カレンダーなどが印刷されてなく、グリッドや点のみが印刷された方眼手帳を用意します。方眼手帳を選ぶ理由は、バレットジャーナルではリストの書き換えや追記を前提としているため、余計な印刷がされていないほうが書き込めるスペースに制限がないからです。

ステータスを表示する「キー」がポイント

 バレットジャーナルでは、タスクを箇条書きにしたリストの先頭に付ける記号を「キー」と呼びます。それを書き換えていくことが、バレットジャーナルの大きな特徴です。キーの最初の状態は「・」です。タスクが終了すれば、「・」の上に「☓」と記入します。「・」を「>」に変えると、完了せずに翌日や近日中に伸ばしている状態、「・」を「<」にすると、完了せずに1カ月というような長期間でリスケジュールしたものです。

 リストはキーの書き換えだけでなく、新しいタスクが発生したら書き加える、それに付随するメモを添えるなども行います。1日の仕事が終わったら、キーの更新を行います。

 次に仕事を再開するときに、前に書き込んだリストを新しいページに書き写して、その日に完了させるべきタスクを検討します。その際にキーを見て判断するのです。

 バレットジャーナルはキーを使うことでステータスを把握しやすくするとともに、やり残したタスクを次のページに書き写すことで、取りこぼしを防止します。たとえ長期休暇などで手帳の更新が行われなくとも、自分が最後にまとめたリストを振り返れば、継続的にタスクを処理できるというわけです。

バレットジャーナルの実践ポイント

 前述のキーの使い方と、リストを書き写していくことがバレットジャーナルの基本ルールです。実際に活用する際は、日単位でリストを作成してみましょう。ページの最上段に日付を記載し、その下にキーが文頭に入ったタスクのリストを書き込みます。リストに続けて、打ち合わせや来客などの予定を記し、最後に思いついたアイディア、出来事などのメモを取ります。すると、数日後に仕事を振り返った際に、タスクだけでなく、その日の仕事内容が思い出しやすくなるでしょう。予定やメモは、一目で理解するためにタスクのキー「・」とは違ったものを使うのがポイント。なお、バレットジャーナルを公開しているウェブサイトでは、予定は「○」、メモは「―」と定義しています。

 さらに同サイトでは、キーの前に重要度や要注意、すばらしいアイデイアといった独自の記号を付けると、それぞれのタスク、予定、メモの意味がより印象に残るとしています。

目標管理やチームマネジメントのサポートツールに

 バレットジャーナルをタスク管理という側面で紹介してきましたが、方眼手帳を使っているので、自分でカスタマイズしてさまざまなことを管理することも可能です。たとえば、自分の目標に対する進捗を記録する使い方が挙げられます。ある資格をいつまでに取りたいという目標を立てて、可視化。手書きで記録することで達成度を実感して、モチベーションをキープするのです。

 また手帳を使用している途中からでも、項目を自在に追加できるため、ビジネスにおける新規プロジェクト、新規クライアントなどの管理が必要になっても、そのリストやページを随時、追加で設けることができます。他にも会議の種類ごと、部下の成長などの記録ページを作成してみるのもよいでしょう。

 バレットジャーナルは、記号とリスト化という基本ルール以外は自由度の高い手帳術です。またリストを書き写すことによって、振り返りの意義や目標達成効果の高い手帳術として認識されています。セルフマネジメント、あるいはチームマネジメントのサポートツールとして、バレットジャーナルを取り入れてみてはいかがでしょうか。

【参考資料】
http://bulletjournal.com/
Marie『「箇条書き手帳」でうまくいく はじめてのバレットジャーナル』ディスカヴァー

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原 一花

原 一花

人事、コミュニケーションなどビジネスに関するライティングを行なっているフリーライター。

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