マイページ別ウィンドウで開きますでご契約・サポート情報を確認

オフィスソフト使いこなし(第68回)

ワード文書の全角・半角を簡単に統一するテクニック

posted by 松崎 美穂

 ワードでビジネス文書を作成するとき、数字や英字、カタカナは半角と全角のどちらで入力していますか? どちらが適切かはケースバイケースですが、全角と半角が混在している規則性のない文書を受け取った相手は「細やかな配慮が足りない人」という印象を抱くかもしれません。

 規則性をもって文書を作成しても、誤入力することがあります。また入力後の推敲時に、全角(あるいは半角)のほうが読みやすいので変更したいという場合もあるでしょう。

 入力後に1カ所ずつ修正するのは時間がかかりますし、使用フォントによっては半角と全角の違いが、目視ではわかりづらいこともあります。そこで今回はワード文書内の半角・全角文字を統一する際に便利な一括変換に関する機能をご紹介します。

「文字種の変換」で半角の文字を全角に一括変換

 ワードには[文字種変換]という機能があります。この機能で、英数字とカタカナを全角から半角へ変換する手順を説明しましょう。サンプルの文書内では「Word」や「SmartArt」などの英字やカタカナが全角で入力された状態です。

 まず文書内で英数字とカタカナを半角に変更したい範囲を選択します。文書全体を選択する場合なら、「Ctrl」キーを押しながら「A」のキーを押すと手早くできます。

 つぎに[ホーム] タブの[フォント]グループにある[Aa](文字種の変換)をクリック。プルダウンメニューが表示されるので[半角]を選択します。

 全角の英数字やカタカナが半角に一括変換されました。

 [Aa]は半角と全角の統一だけではなく、プルダウンメニューにあるように英字の大文字・小文字や、ひらがな・カタカナへの変換も一括で行えます。

 しかし「ビデオ」や「キーワード」などの全角のカタカナも[Aa]では半角に変換されてしまいました。[Aa]による半角への変換は、半角で入力できる文字種すべてに適用されてしまうからです。

「高度な検索」を組み合わせ、目的の文字種のみ変換

 [Aa]を使って英数字だけを半角に変換したい場合は、[高度な検索]という機能を組み合わせることで可能となります。[高度な検索]は検索条件を任意で設定することで、特定の文字列を選択する機能です。これによって英数字やカタカナだけを選択することができます。

 [高度な検索]の条件設定は、まず[ホーム]タブの[編集]の下にある逆三角形のアイコンをクリックします。

 プルダウンメニューが表示されるので、[検索]の右にある逆三角形をクリックすると、さらにプルダウンメニューが表示されるので、[高度な検索]を選択します。

 [検索と置換]というダイアログボックスが表示されるので、まずは左下の[オプション]をクリックすると、検索オプションという項目が表示されます。

 [高度な検索]は、この検索オプションの設定がポイントです。設定によって選択したい文字だけを検索できるになります。サンプルのように英数字だけを検索したい場合には、ダイアログボックスの上部にある[検索する文字列]ボックスに、「[0-9A-Za-z] 」と入力しましょう。 この際に、[ ]の大括弧と-のハイフンは半角、英数字は全角で入力してください。

 次にボックスの中段左にある[検索方向]ボックスで[文書全体]を選択。その少し下にある[ワイルドカードを使用する]ボックスにチェックを入れます。最後に中断の中央にある[検索する場所]をクリックして表示されるプルダウンメニューから、[メイン文書]を選択します。

 文章内の全角の英数字のみが選択されました。ほかにも、数字だけを検索したい場合は、[検索する文字列]ボックスに[0-9]と入力。英数字だけでなく記号も含める場合は[0-9A-Za-z!-〜]などといったように、さまざまな検索が可能です。

 全角英数字のみ選択ができたら、前述した[ホーム]タブの[フォント]グループにある[Aa]をクリックして、プルダウンメニューから[半角]を選択してください。

 全角の英数字のみが半角に変換され、カタカナは全角のままです。

入力時に全角/半角の変換をするキー操作

 今回は、半角と全角の一括変換を行う[文字種の変換]を紹介しましたが、誤入力を減らすためにも、日本語入力のモードでファンクションキーによる全角・半角変換のキー操作を覚えておくとよいでしょう。

 入力した文字列を変換するには、キーボードの「変換」キーやスペースキーを押下して、変換候補を順に表示し「enter」キーで決定します。この場合は、変換候補を選ぶためにスペースキーを数回押下することもあります。しかしファンクションキーなら1回の押下で、全角や半角に変換することができるのです。

 ファンクションキーとは、キーボード上部にある「F」と数字の組み合わせが刻印されているキーのことです(搭載していないキーボードもあります)。一般的には「F1」から「F12」まであり、それぞれに異なる機能が割り当てられています。全角や半角に変換するキーは、「F7」から「F10」までのキーで、下記のような機能が備わっているのです。

全角カタカナへ変換 F7
半角カタカナへ変換 F8
全角英数字へ変換 F9
半角英数字へ変換 F10

 ファンクションキーによる変換手順は、文字列を入力し、変換前の状態で該当するファンクションキーを押下します。

 「F7」を押下したので、数字は全角に変換されました。最後に「Enter」キーを押下して確定させます。

 文書内で、統一ルールがなく全角と半角の文字が混在していると、見た目が美しくないばかりか、同じ文字列でも[検索]で思惑どおりにヒットしないというデメリットもあります。今回紹介した[文字種の変換]と[高度な検索]の組み合わせを使用して的確な一括変換を行うとともに、ファンクションキーによる変換で誤入力を避けましょう。

連載記事一覧

松崎 美穂

松崎 美穂

大学卒業後、外資系ソフトウェアベンダーへ入社。インストラクター、コンサルタントとして約5年在籍。その後フリーとなり、インストラクター経験を活かし、各種ソフトウェアの操作説明作成、カスタマーサポート、Office製品・パソコンインストラクターなどの業務に従事。2児の母。趣味はピアノ。

メルマガ登録


NTT EAST DX SOLUTION


ミライeまち.com


「ビジネスの最適解」をお届けします 無料ダウンロード資料


イベント・セミナー情報

ページトップへ

ページ上部へ戻る