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2018.01.25 (Thu)

朝礼ネタ帳(第123回)

これは便利!AIで私たちの生活はこう変わる

posted by 塚田 沙羅

 AI(人工知能)は、研究・実験といった学術や、特殊な業務などといった用途だけではなく、私たちの日常生活レベルまで浸透するものとなりました。スマートフォンのアプリや家電などにもAIが普及するまでに至っています。本記事では、画像認識機能による文字の自動入力やカテゴリー分け、スケジュール調整を代行するなどといった、膨大なデータからあるパターンを抽出するといった機械学習で、私たちのビジネス、プライベートをサポートしてくれる国内外のAIアプリを紹介します。

AIによる画像認識で欲しい情報が一瞬でわかる

 国内のAIアプリでは、オンラインフリーマーケットの一大プラットフォームとして確固たる地位を築いたメルカリが、2017年11月からAIによる画像認識機能を実装したことが話題となりました。スマートフォンなどで撮影した画像から、出品した商品の名称や、ブランド名、売れそうな価格を自動的に表示できるようになっています。

 オンラインフリーマーケットやネットオークションなどで商品を売るには、正確な商品名や、売れそうな価格を調べる手間がありました。しかし、AIが過去の画像と照合することによって、的確な情報を自動的に提供してくれるようになったのです。経験が少ないユーザーでも、商品が売れる可能性を高めてくれる機能といえるでしょう。

 同じくAIの画像認識機能を活用しているのが、ライフログテクノロジーのカロミルで、ダイエットと栄養管理をサポートしてくれるアプリです。カロミルは、スマートフォンで食事を撮影すると、AIによる画像認識機能で栄養素の算出・記録を自動で行ってくれます。

 健康的なダイエットを行うには、栄養素のバランスやカロリー計算などを記録する作業が必要でしたが、これをAIがサポートしてくれるわけです。現在は、投稿内容をもとに管理栄養士から食事に関するアドバイスが届くようになっていますが、将来的にはAIがアドバイスも行う機能を追加する予定とのこと。記録・管理といったようなサボりがちなところをサポートして、継続が難しいといわれるダイエットを長続きさせることができそうです。

AIに任せることで、管理業務の生産性が向上!?

 画像認識機能は、人間の目で行なっていた情報の抽出をサポートしてくれるものですが、機械学習によりスケジュール管理や銀行口座管理などを代行して生産性を向上させてくれるAIサービスやアプリがあります。プロダクティビティ―・ツールとも呼ばれている分野のAIです。

 著名なプロダクティビティ―・ツールとしては、アメリカのAIパーソナルアシスタントサービスを展開するx.aiが提供しているエイミーというサービスが挙げられます。エイミーは、打ち合わせのアポイントを取り付けるためのメールのやり取りから、条件を調整するなどの設定を肩代わりしてくれるサービスです。

 まずユーザーは、エイミーとクラウド上などにある自分のカレンダーを紐づけます。そして相手からアポイントを申し込むメールが届くと、ユーザーはエイミーに日時や所要時間、場所などの条件をメールします。エイミーはカレンダーと照合して、時間と場所を提案するメールをユーザーに返信。ユーザーがエイミーの提案した条件を了承すれば、エイミーが相手へ日時と場所などのメール返信も行なってくれます。

 同社の創設者は、自身が2012年に1019回のミーティングを行なった際、スケジューリングで膨大な苦労をしたことが、エイミーを思いついたきっかけだったと語っています。アポイントの手間が省ければ、ミーティングの下調べなどに時間を配分できるようになり、本業務の部分で生産性を向上させられるでしょう。

 スケジュール以外にも、銀行口座を管理するAIアプリが存在します。アメリカのKasistoがリリースしたKAI Bankingは、AIを使った銀行口座管理サービスです。AIとのチャット(チャボット)により、銀行口座の貯金残高チェックや送金が行えます。口座名義や口座番号などの入力作業をAIが代行してくれたりと、使い勝手が評判のサービスです。

AIが自分好みの情報をレコメンドしてくれる

 ある条件を機械学習させることでパターンを抽出してくれるAIアプリは、ビジネス以外のシーンでも活用されはじめています。

 最近注目されているAIアプリとしては、日本のDeaps Technologiesが制作したお出かけアプリのDeaps(ディープス)があります。「あなたの趣味や興味にぴったりのスポットに、カンタンに出会える“お出かけアプリ”です」というキャッチコピーが付けられており、たとえばあるユーザーが、趣味やグルメなどでお気に入りにしているスポットをDeapsにコメントや写真付きで登録します。すると、ほかのユーザーのコメントや写真をもとに、AIがユーザーの好みにあう新しいスポットを提案してくれるというものです。

 福島県猪苗代町や東京都台東区浅草では、Deapsに新しい観光スポットやイベント開催などの情報を登録して、それに興味がある人へ情報発信するプラットフォームとして活用しています。

 AIアプリは、プライベートを充実させることにも実用化され始めています。たとえば以前は、自分の趣味嗜好をインターネットの検索サイトで調べる際、うまく表示させるためのコツが必要でした。またコツを体得したとしても、人間はAIのように短時間でいくつもヒットさせることはできません。AIは、人間が見つけられなかったものを教えてくれるのです。

 今後はチャボットも、本物の人間と対話しているような話し方についての研究が進むといわれています。インターフェイスが熟成すれば、まるでAIが秘書やマネージャー、ナビゲーターなどのように、多様な提案を人にもたらしてくれるようになるでしょう。

※掲載している情報は、記事執筆時点(2017年12月23日)のものです。

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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23458920U7A111C1TJ2000/
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塚田 沙羅

塚田 沙羅

イギリス・ロンドン在住のライター/英日翻訳者。東京芸大卒業後、出版社編集部を経てフリーランスに。イギリス情報・文化、ビジネス(働く人にとっての学びや気づき、人材育成、グローバル思考など)、アート・カルチャーについてさまざまな媒体で多数執筆。
https://japanesewriterinuk.com/article/contact.html

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