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2018.01.15 (Mon)

朝礼ネタ帳(第121回)

あなたは大丈夫?「受け取りました」の正しい敬語

posted by 水本 愛(みずもと このむ)

 ビジネスではメールを受け取った際、相手に何も返信をしないと未着や未読などの不安を覚えさせるので、なるべく早く受け取りの連絡を返すのがマナーといえます。返信メール内で、「受け取る」という言葉を敬語で表現するには、「受け取りました」「いただきました」「受領しました」「拝受しました」「拝見しました」といったものが頭に浮かぶでしょう。

 敬語は、同じ意味でも相手との関係によって表現が変化します。正しく使いこなすことは、ビジネスマナーにおいて重要です。ここではビジネスメールの受領確認や返信における、正しい敬語の使い方を紹介します。

「受け取りました」「いただきました」は丁寧語

 返信する場合に広く使える敬語は、「受け取りました」や「いただきました」です。「受け取りました」は「受け取る」の丁寧語で、メールを受け取った相手への敬意を表します。「いただく」は「もらう」の謙譲語で、自分が相手より目下であることを表した表現です。

 たとえば、長い付き合いの取引先や気心の知れた相手に「受け取りました」を使えば、節度のあるビジネスマナーを知っている人という印象を与えるでしょう。また立場の上下が判明していような相手に、初めてメールをやり取りする場合にも使えます。

 ほかにもメールの受け取りはしたけれど、時間がなかったり外出していたりなどで、詳細な内容まで確認できていない場合、「ありがとうございます。まずは受け取りのご連絡のみにて失礼いたします。」といった使い方もできます。丁寧語は相手への敬意を表すという敬語の基本形といえるでしょう。

ビジネスで手堅いフレーズ「受領しました」

 「もらう」、「受け取る」という意味を持つ「受領」は、もともと金銭の受け取りに使われていましたが、それが転じて「重要なものを受け取る」という意味を持つようになっています。ビジネスシーンでの「受領しました」は、社内の目上の人や面識のある取引先などに対して使われる謙譲語でオーソドックスな表現です。

 たとえば、付き合い始めてまだ日の浅い取引先などに対しては「受領しました」を使い、付き合いが長くなれば、「受け取りました」や「いただきました」に変化していくと、よそよそしさがなくなってきたという印象を与えられるでしょう。

社外の重要な場面で使うべき最上級の「拝受」「拝見」

 重要な取引先などに使う、最上級の謙譲語が「拝受しました」です。逆に社内で使うのは場違いとなり、付き合いの長い取引先へは堅苦しい印象を与えます。

 メールの受け取りだけでなく、同時に「メールの内容を確認した」という点を重視するときは「拝見しました」を使います。メールや添付ファイルの中身まで読んだということを伝えたい場合は「拝読しました」というような使い分けをしていることが多いです。返信メールを受け取った際は、相手の表現に留意を払っておきましょう。

 なお、「拝受いたしました」や「拝見いたしました」という表現が見られますが、「拝」も「いたしました」も謙譲を示す表現なので、前述のような「いたしました」を続けると二重の謙譲表現になります。「拝受しました」、「拝見しました」とするのが正しい表現です。

 「拝」には「謹んで」という意味があり、目上の人に敬意を払うために使われる漢字です。「拝受」も「拝見」も、目上の人への謙譲語なので、社内の部下や後輩などといった立場が下の人には使いません。

 ビジネスシーンにおいて、敬語を使おうとする意欲は大切です。しかし過剰な謙譲表現は、相手にマナー知らずという悪印象を与えかねません。まずはビジネスメールで「受け取りました」の敬語を適切に使い分けて、できるビジネスパーソンを目指しましょう。

※掲載している情報は、記事執筆時点(2017年12月24日)のものです。

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水本 愛(みずもと このむ)

水本 愛(みずもと このむ)

理系出身のフリーライター・インタビュアー。国立大学理学部物理学科卒。5度にわたる転職経験を持つ。ジョブホッパーという生き方をポジティブに捉え、企業紹介、求人広告、SNSを活用した企業PR支援などを手がけている。企業経営陣へのインタビュアーとしても活動中。本好きが功を奏し、書評ライターとしてさまざまなジャンルの書評・コラムを多数執筆。

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