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2017.08.29 (Tue)

朝礼ネタ帳(第104回)

誰でも説明上手になれる、たった1つの法則

posted by Biz Drive編集部

 ビジネスを進める上では、指示や報告、連絡、相談の際に会話や文章による「説明」が重要な役割を果たします。しかし、この説明が足りない、あるいはわかりづらいとなると、相手が勘違いをしかねません。そのために仕事が期待通りにうまく進まなかったという経験をもつ人も多いのではないでしょうか。

 このようなトラブルを防ぐためには、わかりやすい話し方のスキル「説明力」の訓練が必要だと、一般社団法人 教育コミュニケーション協会 代表理事の木暮太一氏は述べています。同氏は説明力を向上させる最大のポイントは、話す型(順序)であるとしています。その型を、たった1つだけ覚えるだけで、相手への伝わり方が劇的に変わるそうです。同氏はその型を「テンプレップの法則」と呼んでいます。

人は3つの段階を経て「わかった」になる

 求人広告などの条件で「コミュニケーションスキル重視」といった文言を目にすることがあります。コミュニケーションスキルから想像されるものは、説明する、聞く、質問するなどでしょう。コミュニケーションスキルが重視されるのは、日常でも「あの人の話はわかりやすい」「わかりにくい」という言葉を耳にするように、情報を的確に伝達できることはビジネスにおいて重要な基本スキルだからです。

 木暮氏は経済入門書の執筆も行っており、難しい経済の仕組みをわかりやすく文章で説明することや、企業へのセミナーおよびコンサルティングなどでわかりやすく話すことを研究してきたそうです。

 そこから同氏はわかりやすい話の法則を知る前に、相手が「わかる」までに3つの段階を経ていることを理解する必要性があると説明しています。その3つの段階は、「情報の内容を把握する」「情報の内容を納得する」「情報の内容を再現する」です。

 1段階目の「情報の内容を把握する」は、「そういう話か」という大枠や大筋を掴むことです。2段階目の「情報の内容を納得する」では、「なるほど」と話の結論に対して納得できる理由を知ります。最後の「情報の内容を再現する」は納得した話を、「こういうことだよね」と自分でも説明できるようになることです。これらの段階を経ないと「わかった」にならないと同氏は述べています。

3つの段階に着目したテンプレップの法則とは

 木暮氏はこの「わかった」までの3段階に着目し、それに合わせるように話の順序を組み立てて行けば、相手が「わかりやすい」と感じるようになると述べています。その順序がテンプレップの法則です。テンプレップ(TNPREP)とは、伝えるべき各要素の頭文字から命名しています。

 まずTはテーマ、最初にテーマを伝えます。Nはナンバー、言いたいことの数。Pはポイント、要点(結論)です。ここまでで相手に大枠を掴めるようにします。

 次に納得させるために伝えるべき内容で、Rは理由(Reason)です。要点が正しいと考える理由を伝えます。Eは具体例(Example)で、要点や理由の裏付けになるのです。

 最後に相手に内容を再現させるために、再びPのポイントを繰り返します。

 各要素の具体的な会話例としては、T(テーマ)では「〇〇について話があります」や「新規開拓の営業方針ですが」というように切り出します。N(数)では「得意先Aに関して注意点が1つあります」や「指示を3つ伝えます」などです。P(ポイント)では「結論から言うと□□です」、R(理由)では「その理由は☓☓だから」、E(具体例)では「似たような事例を△△で解決しました」、最後のP(ポイント)では「確認になりますが、今回は□□で対応します」になります。

的外れな回答を避けるには、テーマの確認を

 話をわかりやすくする順序としてテンプレップの法則を紹介しました。テンプレップの法則は話しかける場合において有効ですが、逆に答える場合には的はずれな回答をしてしまう可能性があります。

 小暮氏は、回避する方法として答える前にテーマの確認を取ることをすすめています。たとえば、会議や取引先との打ち合わせなどで質問をされた場合に、「質問された件に関して、〇〇についてお答えしたいのですが、よろしいですか」などといった確認をとることで、的外れが回避できます。

 テンプレップの法則と事前確認を覚えれば、「あの人の話は長くてわかりにくい」や「的はずれなことが多い」といった評価を変えられるでしょう。また周囲との意思疎通が的確になるので、仕事の達成度が上がることも期待できます。一度、自分の話を伝える順序を見直してみましょう。

【関連記事】
http://koguretaichi.com/blog/2015/07/thenprep
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/36394?page=2
http://president.jp/articles/-/19351

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